−まき(maki)−
・巻き上げる(まきあげる) 1.巻いて上げる。 用例:万葉−1292「よき白栲(しろたへ)の袖纏上(まきあげ)て」 例:「リールを巻き上げる」 2.風が舞い上がらせる。 例:「突風にトタン屋根が巻き上げられた」 3.巧いことを言って奪い取る。脅(おど)して奪う。 類:●せしめる 用例:黄・染直大名縞「金銀を皆巻上(マキアゲ)られる」 4.すっかり最後まで巻く。 用例の出典:染直大名縞(そめなおしだいみょうじま) 黄表紙本。寛政年間? ・・・調査中。
・蒔絵の重箱に牛の糞を盛る(まきえのじゅうばこにうしのくそをもる)・馬の糞を盛る 立派な容器につまらない物を入れることで、外と中身が釣り合わないこと。外見に中身が伴わないものの喩え。 類:●蒔絵の重箱に焼き芋を入れたよう
・巻き返す(まきかえす) 1.広げたものを、巻いて元の状態に返す。 用例:太平記−一八「巻返巻返御覧ぜらるれ共」 2.巻かれたものを逆に巻き直す。反対に巻く。 類:●巻き直す●巻き戻す 用例:日葡辞書「ハシヨリヲクニマキ、ヲクヨリハシニマキカエス」 3.劣勢の状態から勢いを盛り返して、反撃に転ずる。 用例:太平記−二〇「逆浪忽に天を巻翻す」 例:「リストラして巻き返しを図る」
・巻き込む(まきこむ) 1.巻いて中へ入れる。包むように中に引き込む。また、巻く。 類:●巻き込める 用例:日葡辞書「ウヅガフネヲマキコム」 例:「波に巻き込まれる」 2.ある関係や仲間に、否応なしに引き入れる。 類:●巻き添え 例:「事件に巻き込まれる」
・巻き添えを食う(まきぞえをくう) 他人の罪に連座したり、他人が起こした事件に直接関係がないのに損害を受けたりすること。 例:「登校途中の児童が巻き添えを食った」
・紛れもない(まぎれもない) 間違いない。明白である。 例:「紛れもない事実」