−まし(masi)−
・況してや言わん(ましてやいわん)[=言おう]・況して況(いわん)や・況してや 「況して」を強めた言い方。尚一層。更に。 用例:義経記−二「ましてや言はん、女の情有て止めたらんに、男来りて憎げなる事言はば何時の為に持ちたる太刀ぞ」
・真面目腐る(まじめくさる) いかにも真面目な態度を取る。 例:「真面目腐って説教する」
・真面目になる(まじめになる) 1.まじまじとした顔になる。目ばかりぱちぱちさせて、じっとしている。また、白けた顔になる。2.しゅんとなる。また、怯えた顔になる。 類:●悄気(しょげ)る 用例:浄・玉藻前曦袂−一「一生に女の方から惚られた覚なければ、まじめに成り」 3.本気になる。真剣になる。 用例:洒・四十八手後の巻「女房をもってからまじめになり」 用例の出典@:玉藻前曦袂(たまものまえあさひのたもと) 浄瑠璃、時代物。5段。近松梅枝軒、佐川藤太合作。文化3年(1806)大坂御霊境内芝居初演。妖狐の玉藻の前伝説を脚色したもの。右大臣道春の娘初花姫は入内して玉藻の前と呼ばれていたが、妖狐のため殺される。妖狐は初花姫に化けて帝を悩まし、那須野に逃げ去るが、三浦之介、上総之介に討ち取られる。 用例の出典A:四十八手後の巻(しじゅうはってのちのまき?) 洒落本。・・・調査中。
・間尺に合わない(ましゃくにあわない) 損益が釣り合わない。損になる。 類:●割に合わない ★「間尺」の「間」と「尺」とは家屋や建具の寸法のことで、ものごとの計算を意味するようになった。その計算に合わない→割に合わない→損をする、のように用いられるようになったもの。