−まゆ(mayu)−
・眉間が延びる(まゆあいがのびる) 間抜けな様子。相手を軽蔑して言う。 類:●鼻毛が伸びる
・眉毛に唾を付ける(まゆげにつばをつける) 眉に唾を付ければ狐(きつね)や狸(たぬき)に騙されないと信じられていた。相手に騙されないように気を付けること。 類:●眉に唾を塗る
・眉毛を濡らす(まゆげをぬらす) → 眉毛に唾を付ける
・眉毛を読まれる(まゆげをよまれる)
・眉唾(まゆつば) 1.相手に騙(だま)されないように気を付けること。2.「眉唾物」の略。 俗信:狐などが人を化かす時、その人の眉毛の数を数えて化けると言われていたので、数えられないように眉毛にツバを塗れば化かされないと信じられていた。
・眉唾物(まゆつばもの) 信用できないこと。真偽が疑わしいこと。また、騙(だま)される心配のあるもの。 類:●眉唾
・眉に皺を寄せる(まゆにしわをよせる) 眉に皺を寄せて不愉快な顔付きになる。心配事や不快な言動のため、顔を顰(しか)める。 類:●眉を顰(ひそ)める●眉を顰(しか)める●眉を寄せる●眉を集める●眉を曇らす
・眉に唾を塗る(まゆにつばをぬる)[=付ける]
・眉に火が付く(まゆにひがつく)
・眉根掻く(まゆねかく) 1.眉が痒(かゆ)くて掻く。2.恋人に会いたいとき呪(まじな)いとして眉を掻く。 用例:万葉−998「眉根掻き日(け)長く恋ひし君に逢へるかも」 ★恋しい人に会える前兆であるとされた。まよね掻く<国語大辞典(小)>
・眉根を寄せる(まゆねをよせる) 顔を顰(しか)める。 類:●眉を顰(ひそ)める
・眉一つ動かさない(まゆひとつうごかさない) 全く表情を変えない。ものごとに動じない様子。
・眉を上げる(まゆをあげる) 眉毛を吊り上げる。 1.怒っている様子。 用例:宇治拾遺−一〇・六「顔を赤くなし、まゆをあげ、声声に泣き叫びののしる」 2.喜ぶ様子。 用例:太平記−三八「老翁眉を揚げ、<略>悦ける」
・眉を集める(まゆをあつめる) 顔を顰(しか)める。 類:●眉を顰める 用例:五車反古「青梅に眉を集めたる美人かな」 用例の出典:五車反古(ごしゃほうぐ・ごしゃほご) 雑俳。維駒編・与謝蕪村序。天明3年(1783)。維駒が、父・黒柳召波の13回忌に、召波が集めた諸家の句を纏めたもの。
・眉を落とす(まゆをおとす) 1.結婚して女が眉毛を剃り落とす。転じて、結婚して妻となる。2.眉尻を下げる。悲しみ、落胆、心配、気後れ、後ろめたさなどの様子。
・眉を曇らす(まゆをくもらす) 眉を寄せて、不機嫌な表情をする。心配事や不快な言動のため、浮かない顔付きをする様子。 類:●眉を顰(ひそ)める●眉を顰(しか)める●眉を寄せる●眉を集める●眉に皺を寄せる
・眉を伸ぶ(まゆをのぶ) 人は心配事があると眉を顰(しか)めるが、それが解(と)かれる。心配事がなくなりほっとすること。憂いが晴れることの喩え。 類:●眉を開く●愁眉を展く
・眉を顰める(まゆをひそめる)[=寄せる・しかめる・曇らす] 心の中に心配事や憂いがあったり、他人の言動に不快を感じたりして、顔を顰(しか)める。 類:●眉根を寄せる
・眉を開く(まゆをひらく) 心中の心配や憂いがなくなって安心する。 類:●愁眉を展く●眉目を開く
・眉を読む(まゆをよむ) 相手の顔の表情から、その人の本心を推(お)し量(はか)る。