−めつ(metu)−
・メッカ(めっか) 英語のMeccaから。 1.マホメットの生地とされる土地。サウジアラビアの主都。サウジアラビアの西部、ヘジャズ地方の都市。イスラム教の第一の聖地で、カーバ神殿がある土地。 ★アラビア語名は「マッカ」。 2.学問や芸術など、ある分野の中心地として、その方面の人が一度は行ってみたいと思っている憧(あこが)れの場所。 例:「ラスベガスはギャンブルのメッカ」
・鍍金が剥げる(めっきがはげる)[=剥がれる] 外面の飾りが取れて、悪い中身が現れる。上辺の誤魔化しが利かなくなって、本性が現われる。 類:●地金が出る●箔が落ちる ★「鍍金」は、「めつきん(滅金)」の転<大辞林(三)>
・滅鬼積鬼(めっきしゃっき) 1.地獄の獄卒である鬼の名前。阿防(あぼう)。牛頭(ごず)。2.厳しく責めて問い正すこと。強硬に談判すること。 用例:浄・新版歌祭文「今夜は後家に逢うて滅鬼積鬼」
・鍍金をさす(めっきをさす) 鍍金を施(ほどこ)す。〔日葡辞書〕
・目っけ物(めっけもの) 1.偶然に見付けた物。 類:●掘り出し物 2.偶然に得た幸運。 類:●儲け物 例:「怪我をしなかったのが目っけ物だ」
・滅相もない(めっそうもない) とんでもない。思い掛けないことである。あるべきことではない。 ★「ない」は接尾語。「滅相もありません」「滅相もございません」等は、誤用。 ★接尾語「ない」は、性質・状態を表す語(多く、形容詞語幹・形容動詞語幹など)に付いてその意味を強調し、形容詞化する。「苛(いら)なし」「うしろめたなし」「切(せつ)ない」「はしたない」など。また、「大層もない」「滅相もない」など、「も」のはいった形でも用いられる<国語大辞典(小)> 参考:滅相(めっそう) 有為の四相の一つ。因縁によって生じた一切の存在を過去の存在として滅し去るもの。現在が滅して過去に入るという相。 参考:四相(しそう) 事物が出現し消滅していく四つの段階。生相、住相、異相、滅相。
・滅多打ち(めったうち) 1.度を越して打つこと。過剰に打ち据えること。 例:「村人から滅多打ちにされた」 2.野球で、投手がパカスカ打たれること。 例:「死球を出してから崩れて滅多打ちにされた」 ★「めった」は、「めた」「めたと」と同源。「滅多」は当て字<大辞林(三)>
・滅多切り(めったぎり)・滅多斬り 度を越して切ること。滅茶苦茶に切ること。刀などで、あたり構わず斬り付けること。 例:「滅多切りにされた死体」
・滅多刺し(めったざし) 度を越して刺すこと。滅多矢鱈に刺すこと。 ★以前は使われなかった言葉。昭和中後期に報道から出た言葉。
・滅多矢鱈(めったやたら) 訳も分からず、ただ無闇矢鱈にという意味で、前後の事を考えない無茶苦茶な様子。多く、「に」を伴って、無闇に。 類:●滅多無性●滅多無心●闇雲●無闇矢鱈
・滅法(めっぽう) 状態や程度が、並の水準を逸脱している様子。甚(はなはだ)しく。 用例:滑・浮世風呂−前「今朝はめっぽう寒(さぶ)いナア」 例:「滅法足が速い」 
・目褄を忍ぶ(めつまをしのぶ) 1.人の目を憚(はばか)ってこっそりとものごとをする。人目を盗む。 用例:滑・浮世風呂−2「私の目褄を盗んでは休みたがります」 2.男女が密会する。 類:●人目を忍ぶ●人目を盗む
・目面も明かぬ(めづらもあかぬ) 非常に忙しくて、慌ただしいことの形容。 類:●目面を掴む 用例:浄・心中宵庚申−上「目面も明かぬ取り込みに」
・目面を掴む(めづらをつかむ) 忙しい様子。 用例:柳多留−19「目面を掴む最中あばた嫁入」