−みえ(mie)−
・見え透く(みえすく) 1.透き通っていて、容器の底や、中、向こう側が透けて見える。 用例:俳・続猿蓑−冬「見へ透や子持ひらめのうす氷」 2.本心や偽りなどが、見るからに分かる。行動の結果などが手に取るように分かる。 類:●見え見え 用例:浮・男色大鑑−四「恋の山さながら見えすきて」 例:「夫の見え透いた嘘」 用例の出典:続猿蓑(ぞくさるみの) 俳諧撰集。俳諧七部集の一つ。2冊。編者不詳。元禄11年(1698)。「猿蓑」の続編で蕉門の連句・発句が集められ、「炭俵」と同様「軽み」の作風が展開されている。芭蕉の監修、各務支考(かがみしこう)の加筆があったと推定されている。「後猿蓑」とも。 参考:猿蓑(さるみの) 俳諧集。6巻2冊。向井去来(きょらい)・野沢凡兆(ぼんちょう)編。元禄4年(1691)。芭蕉七部集の第五撰集。書名は芭蕉の巻頭句「初しぐれ猿も小蓑をほしげ也」の発句による。芭蕉はじめ門人の発句382句・連句四歌仙・幻住菴記・几右日記などを収める。『不易流行』の理念、匂付(においづけ)の手法、景情一致の作風を確立した蕉風の、最も高い達成を示す撰集で、後人から俳諧集の規範と仰がれる。
・見栄っ張り(みえっぱり) 見栄を張ること。また、その人。 類:●見栄坊 ★「見栄張(みえば)り」から変化した言葉。
・見え見え(みえみえ) 隠された意図や、企(たくら)みなどがはっきりしていること。見え透いていること。 例:「魂胆が見え見えだ」
・見栄も外聞もない(みえもがいぶんもない) 一つのことに夢中になって、他人の目などを気に掛ける余裕がない。 類:●恥も外聞もない
・見得を切る(みえをきる) 1.芝居で、役者が「見得(=歌舞伎での決めのポーズ)」の仕草(しぐさ)をする。2.自分を誇示するような大袈裟な態度を取る。自信のほどを示す。
・見栄を張る(みえをはる) 自分を良く見せようとして、殊更に外観を飾る。上辺(うわべ)を取り繕(つくろ)う。 例:「見栄を張ってブランド物のバッグを持ち歩く」