−みそ(miso)−
・味噌(みそ) 1.特に工夫を凝(こ)らしたところ。特に、趣向を凝らしたところ。また、それを人に自慢すること。 例:「手前味噌」「電気を全く使わないところが味噌です」 2.失敗すること。しくじること。また、欠点。 用例:雑俳・軽口頓作「つきたがる・あげやのみそをかぶろ共」 3.力が弱い者。他の言葉に接続して、弱者を嘲(あざけ)っていう言葉。 例:「泣き味噌」「味噌用人」 4.子供の遊びなどで、一人前に見なされない子供。 類:●お味噌 例:「味噌っ滓(かす)」
・未曾有(みぞう) 未だかつてなかったこと。非常に珍しいこと。 類:●希有(けう)●前代未聞●破天荒 例:「未曾有の大事件」 ★古くは「みぞうう」<国語大辞典(小)>
・味噌が腐る(みそがくさる) 歌声が悪いのを罵(ののし)って言う。 例:「味噌が腐るぞ、この音痴」
・味噌が付く(みそがつく) 1.失敗する。へまをする。 2.良くないことがあったために順調に行かなくなる。台無しになる。 類:●けちが付く 例:「円満に運んでいたのに、彼の一言で味噌が付いた」
・味噌臭い(みそくさい) 1.味噌の臭いがする。2.いかにもその道の人らしい嫌味が感じられる。
・味噌糞(みそくそ) 1.善悪や美醜の区別を付けず、同等のものとして扱うこと。 類:●糞も味噌も一緒 2.全くつまらない、取るに足りないものとして、悪く言うこと。 類:●襤褸糞●散々●糞味噌 例:「味噌糞に貶(けな)す」
・見損なう(みそこなう) 1.見誤まる。見間違う。 用例:咄・醒睡笑−一「五十ばかりの者をば六十余りと見そこなうて笑はるるを」 2.評価を誤まる。 例:「お前を見損なったよ」 3.見る機会を逃(の)がす。見損じる。 類:●見外す
・味噌っ滓(みそっかす) 1.味噌を漉(こ)した滓。価値がないものの喩え。2.物の数でない者。一人前の仲間に入れてもらえない子供。 類:●お豆●お味噌●味噌 ★「みそかす(味噌滓)」の変化<国語大辞典(小)>
・三十一文字(みそひともじ) 一首の形式が5、7、5、7、7で31文字であることから、短歌のこと。和歌。 類:●三十字一文字
・見初める(みそめる) 1.異性を一目見て好きになる。 類:●一目惚れ 例:「パーティーで見初める」 2.初めて会う。初めて見る。また、会い始める。 用例:宇津保−俊蔭「かくゆゆしきさまをみそめ給つらむ人の、なにとかおぼすべき」 3.男女が初めて契りを結ぶ。 用例:落窪−四「みそめ奉りてし後なん、なほざりにてやみなましかばと、悔しかりし」 ★「見る」は、男女のあう意<国語大辞典(小)>
・三十文字余り一文字(みそもじあまりひともじ) 一首が仮名31字から成るところから、短歌のこと。和歌。 類:●三十一文字
・味噌も糞も一緒(みそもくそもいっしょ) 善悪・優劣・清濁など、性質の異なるものを区別しないでひとつにすること。何もかもごちゃまぜにすること。 類:●糞も味噌も一緒
・味噌を上げる(みそをあげる)[=明ける] 自慢する。手前味噌を並べる。 用例:社会百面相「少(ちつ)と味噌を上げるげるやうだが」
・味噌を擂る(みそをする) 1.まだ漉(こ)してない、粒がある味噌を、擂り鉢に入れて擂り粉木(こぎ)で擂る。2.坊主になる。寺の小僧の仕事の一つとして味噌を擂るところからいう。3.追従(ついしょう)を言う。媚(こ)び諂(へつら)う。 類:●胡麻を擂る ★べたべたとくっつくところからかという<国語大辞典(小)>
・味噌を付ける(みそをつける)