−みつ(mitu)−
・三日先知れば長者(みっかさきしればちょうじゃ) 人より僅かでも先見の明があれば、長者になれるという意味で、先見の明を持つ人は少ないということ。
・三日天下(みっかてんか)
・三日に上げず(みっかにあげず) 三日とは間を置かないで。訪問などが、度重(たびかさ)なること。 類:●しばしば●たびたび 用例:浄・伽羅先代萩「三日にあげずお出なされ」
・三日坊主(みっかぼうず)
・三日見ぬ間の桜(みっかみぬまのさくら)[=に桜] 桜の花はあっという間に散ってしまうということから、世の中の移り変わりが激しいことの喩え。 出典:大島蓼太(りょうた)の句「世の中は三日見ぬ間の桜かな」
・見繕う(みつくろう) 1.適当と思われる品物を選んで整える。 用例:滑・八笑人−初「そこらへいって見つくろって来てくれねへか」 例:「夕食の惣菜を見繕う」 2.状況や様子を見定めて、態勢を整える。見計(はか)らう。 用例:平治−中「あへて敵の躰をも見つくろはざりける処に」
・三つ子に習って浅瀬を渡る(みつごにならってあさせをわたる) 時には未熟な者に物を習うようなこともあるということ。 類:●負うた子に教えられて浅瀬を渡る
・三つ子の魂百まで(みつごのたましいひゃくまで)
・三つ子の横草履(みつごのよこぞうり) 1.幼い子供が、履き方も知らない草履を、どんなふうにであれ履いて歩いてしまうこと。2.自分の能力以上の仕事をすること。
・みっともない 見た目に悪い。体裁(ていさい)が良くない。とても見ていられない。外聞が悪い。 例:「みっともない負け方」 類:●端たない●見苦しい●おこがましい 用例:滑・浮世風呂−三「あんまりべたべたと化粧したのも、助兵衛らしくしつっこくて見っともないよ」 ★「見とうもない」が変化した「見ともない」の促音添加<大辞林(三)>
・三つ指を突く(みつゆびをつく) 親指・人差し指・中指の三本の指を軽く床に突いて、丁寧にお辞儀をする。主に、女性がする。また、一般に、丁寧に礼をすること。 例:「三つ指を突いて新年の挨拶をする」
・満つれば虧く(みつればかく) 月が満月になると、次には次第に欠けていく。そのように、人間も栄華の絶頂に達すると、次には衰運になる。ものには栄枯盛衰があるということ。 例:「月満つれば則ち虧く」
・満つれば則ち覆る(みつればすなわちくつがえる) 「宥座の器(ゆうざのき)」は、一杯になれば転覆する。人間も、得意になり奢(おご)る者は必ず亡びるものである。 類:●驕る者久しからず 故事:「荀子−宥坐篇」「孔子曰、吾聞宥坐之器者、虚則欹、中則正、満則覆」 孔子が魯(ろ)の桓公の廊(びょう)を訪ねたとき、傾けて置かれた欹器(いき)を目にした。堂守に尋ねたら「宥座の器」だと答えた。空(から)のときは傾き、半分入れば正しい姿勢を保ち、一杯になると覆ると聞かされ、門人に試させたところその通りになった。