−みを1(miwo1)−
・身を誤る(みあやまる) 間違った行動をする。生き方を誤る。正道を外れた行ないをする。 類:●一身を誤る●道を誤る●道を踏み外す
・身を合わす(みをあわす)[=合わせる] 一体になる。一致する。合体する。
・身を入れる(みをいれる) 心を込めてする。本気になって取り掛かる。一所懸命にする。専心する。親身(しんみ)になる。 類:●腰を入れる●本腰を入れる 例:「勉強に身を入れる」
・身を打つ(みをうつ) 身を滅ぼす。特に、酒や女色などに耽(ふけ)り溺(おぼ)れる。
・身を売る(みをうる) 1.身の代金を受け取って、約束の期限まで、芸者や遊女の勤めをする。2.売春をする。
・身を起こす(みをおこす) 立身出世する。 例:「一介の商人から身を起こす」 類:●身を立てる
・身を落とす(みをおとす) 1.身体の位置を下げて身を伏せる。2.身分などを下げる。零落(れいらく)する。不幸な境遇に陥(おちい)る。芸者や娼婦などになる。 類:●身を沈める●零落(おちぶ)れる
・身を躍らす(みをおどらす) ひらりと身体を飛び上がらせる。身体を跳躍させる。ジャンプする。
・身を隠す(みをかくす) 1.世間の目を避けてひっそり暮らす。2.自分の身分や素性を隠す。
・身を固める(みをかためる) 1.身の守りを固くする。振舞いを固く慎(つつし)む。身持ちを良くする。2.身形(みなり)を整える。しっかりと身支度(みじたく)をする。また、武具などを身に付ける。3.結婚して家庭を持つ。また、定職に就く。 例:「40過ぎにやっと身を固めた」
・身を切られる(みをきられる) 辛(つら)さや寒さが非常に厳しく、身体が切られるように感じる。 類:●骨身に沁みる
・身を切る(みをきる) 1.寒さや辛いことによって、身体を切る思いがする。2.自腹を切って金を出すことのを喩え。 類:●身銭を切る●懐(ふところ)を痛める●腹を痛める
・身を砕く(みをくだく) 1.力の限り骨を折って努力する。非常に苦労する。 類:●身を粉にする●粉骨砕身 2.一身を顧(かえり)みないで仏に仕える。出家する。 類:●身を捨てる 用例:宇津保−忠こそ「身をくだきて、山林にまじり給人なん」
・身を汚す(みをけがす) 愛していない男女の性交により、身体を汚す。主として、女性が貞操を失う場合に使う。 類:●膚を汚す●膚身を汚す
・身を削る(みをけずる) 非常に苦労する。苦労や心配で身をやせさせる。 類:●骨身を削る
・身を焦がす(みをこがす)[=燃やす・焼く] 思慕の情に堪え切れず、悶(もだ)え苦しむ。恋い焦がれる。 類:●身を燃やす 例:「恋の炎に身を焦がす」
・身を心ともせず(みをこころともせず) 自分の身体を自分の心の通りにしない。意にそぐわないことをする。 用例:源氏−総角「宿世と言ふなる方につけて、身を心ともせぬ世なれば」
・身を粉にする(みをこにする)[=砕(くだ)く・はたく] 労苦を厭(いと)わずに、一心に努める。 類:●粉骨砕身する
・身を殺して以って仁を成す(みをころしてもってじんをなす) 一身を捨てて仁のために尽くす。自分の生命を犠牲にして、人道を貫き通す。 出典:「論語−衛霊公」