−もて(mote)−
・持て余す(もてあます) 取扱いに悩む。処置に困る。。 類:●手に負えない●手を焼く●手に余す●持ち余す 例:「暇を持て余す」
・持て成しより執り成し(もてなしよりとりなし) 客に対しては、饗応するより、上手に取り成すことの方が大切である。
・持て成す(もてなす) 1.意図的に、ある態度を取ってみせる。我が身を処する。 用例:蜻蛉−下「なかごろなきさまにもてなすも」 2.いかにもそうであるかのように見せ掛ける。外見や態度を取り繕(つくろ)う。 用例:金刀比羅本保元−中「爪木の舟のごとくにもてなし」 3.巧く処置をする。対応して取り捌(さば)く。 用例:源氏−桐壺「何事の儀式をも、もてなし給ひけれど」 4.人を取り扱う。待遇する。 類:●あしらう 用例:落窪−三「すげなくのみもてなしければ」 例:「丁重に取り成すこと」 5.ご馳走を出すなど、心を込めて接待する。歓待する。饗応する。 類:●取り持つ 用例:平家−11「御引出物給はって、もてなされ給ひしありさま」 6.あれこれと取り沙汰する。 類:●持て囃す 用例:徒然草−119「鰹と云ふ魚は<略>この比もてなすものなり」
・持て囃す(もてはやす) 1.取り立てて誉める。 類:●誉めそやす●誉めたてる 用例:後撰−400「花もてはやす君も来なくに」 2.照り映えるようにする。美しく見映えするようにする。引き立たせる。 類:●引き立てる 用例:栄花−初花「後見もてはやす人なからんは」 3.大切に扱う。厚遇する。 類:●歓待する●饗応する●持て成す 用例:落窪−二「御世おぼえのたぐひなき君なれば、もてはやさんとて」