−むこ(muko)−
・向こう河岸の火事(むこうがしのかじ)・向こう岸の火事 向こう側の岸で発生した火事ということから転じて、他人には大変なことだが、自分には直接何の関わりもない事柄の喩え。 類:●対岸の火事●川向こうの火事●高みの見物
・向こう三軒両隣(むこうさんげんりょうどなり) 自分の家の向かい側三軒の家と、左右二軒の隣家。日常親しく交際する近隣の人のこと。 ★古くは隣保制度の単位でもあった<国語大辞典(小)>
・向こうっ面(むこうっつら) 1.「横っ面」に対して、顔の正面。 例:「きさまの向っ面を引っ叩くぞ」 2.向かい合っている相手の顔を罵(ののし)っていう言葉。主に、憎しみを込めて言う。
・向こう面になる(むこうづらになる)[=へ回る] 相手方に付く。敵方に回って対立する。 用例:人情・春色梅児誉美−4「家内中向こう面になつて」
・向こうに回す(むこうにまわす) 相手とする。敵にする。 類:●向こうを張る 例:「世界の強豪を向こうに回す」
・向こう見ず(むこうみず) 後先(あとさき)を良く考えもせず、思い立ったら我武者羅(がむしゃら)に行動すること。また、そのような行動や人。 類:●無鉄砲●先見ず 例:「向こうみずな行動」
・向こうを張る(むこうをはる) 相手となる。対抗する。 類:●張り合う 例:「プレスリーの向こうを張る」 ★丁半賭博から出た言葉。
・無告の民(むこくのたみ) 1.自分の苦しみを誰にも告げ訴えることができない人民。 類:●窮民 出典:「書経−大禹謨」 2.転じて、身寄りがない人。
・婿三代続けば長者になる(むこさんだいつづけばちょうじゃになる) 昔の婿は舅(しゅうと)や姑(しゅうとめ)に良く仕え、勤勉に良く働いたので、そのような婿が三代も続けば財産が増えるということ。婿養子を推奨する諺(ことわざ)。
・無言の凱旋(むごんのがいせん) 「凱旋」は、勝利を祝う歌を歌って帰ること。戦場で死んだ者の遺骨が祖国に帰ってくること。
・無言の行(むごんのぎょう) 1.仏教用語。無言を保って行なう修行。2.転じて、口を利かずに黙っていること。 例:「取り調べで、無言の行を決め込む」