−むく(muku)−
・無隅子細(むぐうしさい) 隅から隅まで事細かに。隅々まで良く行き届き、至らないところがない様子。 類:●無隅
・無窮自在(むぐうじざい・むくうじざい) 思いのままに振る舞うこと。また、その様子。 類:●無窮(むぐう)●自由自在 用例:幸若・信太「ましてあらそふ者はなし。無窮自在に申なし安堵給はりくだりけり」 参照:日葡辞書「ムグウジザイ<訳>自由で制約のないこと」
・無垢三昧(むくざんまい) 仏教用語。仏は煩悩の汚(けが)れもなく静寂であるというところから、清浄で汚れがなく、心を一つに集中して他念がない様子。
・無垢世界(むくせかい) 仏教用語。汚(けが)れや煩悩がない清潔な世界。 類:●南方無垢界●南方無垢 ★沙羯羅龍王(しゃからりゅうおう)の娘が八歳で男に変じ、成仏したという清浄世界<国語慣用句辞典(集)>
・葎が門(むぐらがかど)[=の門] 「葎」は、野原や荒れた庭などに繁茂する雑草の総称。雑草が生い茂っている門。荒れた家や貧しい家の喩え。 類:●蓬の門●蓬門
・葎の宿(むぐらのやど) 雑草生い茂った家。荒れた家や貧しい家の喩え。 類:●蓬の宿
・剥れる(むくれる) 1.ひとりでに剥(は)がれる。剥ける。 用例:俳・俳諧新選−一「桃折れば皮むくれけり花ながら」 2.腹を立てる。怒ってむっとした顔をする。 類:●立腹する 用例:雑俳・末摘花−三「一っ国はむくれてるのを笑ふなり」 用例の出典:俳諧新選(はいかいしんせん) 俳諧。三宅嘯山・炭太祗共編。安永2年(1773)。蕪村も46句入集している。結城の雁宕、境の阿誰、蕪村の師・宋阿(京を下る時、古郷を二つ荷うて袷かな)なども入集している。
・無患子は三年磨いても黒い(むくろじはさんねんみがいてもくろい) 無患子の真っ黒い種子は、いくら磨いても黒いままである。持って生まれた性質はどうやっても改めることができないものだ、ということの喩え。 類:●木欒子(もくれんじ)は白くならず ★無患子の種子は、羽根突きの羽根の球に使われる。