−むに(muni)−
・無に帰する(むにきする) 何もなかった、元の状態に戻る。また、無駄になる。 類:●無になる
・無になす(むにする)[=する] 無駄にする。台無しにする。空しいものにする。 例:「折角の好意を無にする」
・無になる(むになる) 無駄になる。台無しになる。 類:●無に帰す 例:「今までの精進が無になる」
・無二の親友(むにのしんゆう) またとない親しい友人。掛け替えのない、他に比べるものがないほどの親しい友人。 類:●刎頚の友●莫逆の友
・無二無三(むにむさん・みにむざん) 1.仏教用語。法華経の教えで、成仏の道はただ一つ一乗にあるのみで二乗や三乗にはないということ。 出典:「法華経−方便品」 2.転じて、ただ一つで、他には類のないこと。 類:●唯一無二 用例:却癈忘記−上「無二無三の信者にてあらむは、いまひときはの事におほゆ」 3.脇目も振らず、一途(いちず)になること。直(ひた)向きになる様子。 類:●一心不乱●我武者羅 用例:甲陽軍鑑−品二三「旗本許にて無二無三に一戦を遂げ」 ★「むにやくむさん(無二亦無三)」の略<国語大辞典(小)> 用例の出典@:却癈忘記(???) 仏書。明恵上人(みょうえしょうにん=高弁)。1235〜。成立は1240年頃か。弟子長円が明恵の教訓や談話を筆録したもの。「高弁長円記」。 用例の出典A:甲陽軍鑑(こうようぐんかん) 軍書。20巻。高坂昌信の遺稿を春日惣次郎、小幡康盛らが書き継ぎ、小幡景憲が大成したという。元和7年(1621)以前の成立。武田信玄・勝頼二代の合戦、刑罰、行政、軍法などの事跡を追って軍学を論じたもの。甲州流軍学の教典とされ、江戸初期の思想や軍学を知る史料となっている。