−むり(muri)−
・無理圧状(むりおうじょう) 無理矢理に承知させてしまうこと。無理にそのようにさせること。 用例:金色夜叉「連出して無理圧状に納得させる計(はかりごと)だな」 用例の出典:金色夜叉(こんじきやしゃ) 小説。尾崎紅葉。明治30(1897)〜36年(1903)新聞に連載。未完。熱海を舞台にした恋愛小説。金銭のため許嫁(いいなずけ)鴫沢宮に裏切られた間貫一が、高利貸になって宮や社会に復讐しようとする。
・無理が通れば道理引っ込む(むりがとおればどうりひっこむ)[=そこ退(の)け]
・無理算段(むりさんだん) 無理をしてものごとや金銭の融通(ゆうずう)を付けること。また、苦しい生計の遣り繰り。 類:●虎の子渡し 例:「無理算段して金を作る」
・無理強い(むりじい) 相手が嫌がることを強引にさせること。強引に従わせること。 類:●強制●無理圧状 例:「部下に酒を無理強いする」
・無理な相談(むりなそうだん) 話の当事者双方の条件が、初めから折り合わないと分かっている相談。 類:●できない相談
・無理難題(むりなんだい) 道理に外れた言い掛かり。実現が不可能とが分かり切っている要求。 例:「無理難題を吹っ掛ける」
・無理無体(むりむたい) 相手の意向に構わず、強引にものごとを行なうこと。無法に強制すること。 例:「無理無体な要求」
・無理無辺(むりむへん) 測ることができない量と、広大で果てしない広さのこと。ものごとの程度が測り知れないこと。
・無理もない(むりもない) 道理である。当然のことである。 例:「怒るのは無理もない」
・無理矢理(むりやり)・無理遣り 困難だと、或いは駄目(だめ)だと知りながら行なうこと。また、筋道が通らないと知りながら行なうこと。 類:●強(し)いて ★「矢理」は当て字<国語大辞典(小)>
・無理を張る(むりをはる) 道理に外れたことを押し通す。無理なことを、強いて言ったり、行なったりする。