−なへ(nahe)−
・鍋が釜を黒いと言う(なべがかまをくろいという) 煤(すす)で黒くなっている鍋が、釜のことを黒いと言って嘲笑(あざわら)う。自分の欠点に気付かないで、または自分の欠点を棚に上げて、他人の欠点を嘲笑うこと。 類:●目糞鼻糞を笑う●目脂が鼻垢を笑う●猿の尻笑い●蝙蝠が燕を笑う●樽抜き渋柿を笑う●五十歩百歩●The
pot calls the kettle black.(鍋はやかんを黒いと笑う)<「英⇔日」対照・名言ことわざ辞典>
・鍋釜が賑わう(なべかまがにぎわう) 鍋と釜は生活の必需品であるところから、暮らしが楽で豊かな状態になる。
・鍋尻を焼く(なべじりをやく) 1.結婚し、夫婦となって世帯を営(いとな)む。2.鍋の底や竈(かまど)の中まで気を配るということから、台所の細かいことにまで世話を焼く。
・鍋取り公家(なべとりくげ) 1.老懸(おいか)けを付けた冠を被(かぶ)る衛府官(えふかん)の俗称。2.下級の公家、貧乏な公家などを嘲(あざけ)って呼ぶ言葉。
・鍋奉行(なべぶぎょう) 鍋料理を囲んだときに、具(ぐ)を入れる順やら、食べ頃であるないなど、とかくあれこれ指図(さしず)をする人。
・鍋蓋に目鼻(なべぶたにめはな) 丸く扁平(へんぺい)で、色が黒い顔を嘲(あざけ)って言う言葉。
・鍋蓋ののの字(なべぶたのののじ) 平仮名(ひらがな)の「の」の字のこと。 ★「乃」を「杖突きののの字」というのに対して言う。