−ない(nai)−
・無いが意見の総仕舞い(ないがいけんのそうじまい) いくら説教しても治(おさ)まらなかった放蕩(ほうとう)や道楽(どうらく)も、金を使い果たせば自然と止(や)んで、もう意見をする必要がなくなるものである。 類:●親の意見より無い意見●無いとこ納め ★ここでの「意見」は、「忠告、説教」の意味。
・内界の財貨(ないかいのざいか) 知識や芸能のように、人間の心の中にある無形の財貨。
・内剛外柔(ないごうがいじゅう) 《四熟》 外見は物腰が柔らかだが、心の中はしっかりしていること。 類:●外柔内剛 出典:欧陽脩「再論水災状」「静黙端直、外柔内剛、学問通達」 ★北宋の欧陽脩が、祠部員外郎直史館知襄州の張カイ(ちょうかい)を評した言葉。
・内柔外剛(ないじゅうがいごう) 《四熟》 内面は弱いのに、外見は強そうに見えること。本当は気が弱いのに、外に現れた態度だけ強そうに見せること。 出典:「易経−坤下乾上・否・彖伝」「内陰而外陽、内柔而外剛、内小人而外君子」
・内証は火の車(ないしょうはひのくるま) 「内証」とは、内輪の事情、一家の財政状態、暮らし向きという意味で、一家の内々の経済状態が極めて苦しい様子。 類:●内証は火が降る●内は火が降る
・内証を締める(ないしょうをしめる) 「内証」は「内緒(ないしょ)」とも言い、秘密のうちに事を運ぶことをいう。また、「締める」には、取り決めるという意味があるところから、外には知られないようにして予め相談し合うこと。
・内助の功(ないじょのこう) 家にあって、夫の活動を援助する妻の働き。また、その功績。 類:●陰の力●縁の下の力持ち
・内清外濁(ないせいがいだく) 《四熟》 心は高潔だが、外面は俗物のように振る舞うこと。内には清い心を持ちながら、日常の言動は汚れた世間とも妥協しながら行くこと。乱れた世の中を生き抜く処世術の一つ。 類:●和光同塵
・内政干渉(ないせいかんしょう) 《四熟》 他国の政治、外交に口出しをすること。 類:●武力干渉
・無い袖は振れぬ(ないそではふれぬ)
・無い知恵を絞る(ないちえをしぼる) 四苦八苦しつつ方策を考える。
・泣いて暮らすも一生、笑って暮らすも一生(ないてくらすもいっしょう、わらってくらすもいっしょう) くよくよして生きても愉快に生きても、どう暮らそうとも一生は一生である。どうせ短い一生なら、できるだけ笑って暮らした方が良い。生き方は気の持ち方次第で辛(つら)くも楽しくもなるということ。 類:●Life
can be lived sadly or it can be lived happily. ★ドイツのことわざからという。
・泣いて馬謖を斬る(ないてばしょくをきる)
・泣いても笑っても(ないてもわらっても) どんなに方法を尽くしても。どんなに思い悩んでみても。どうしても。 例:「泣いても笑っても面接は明日だ」
・内典外典(ないてんげてん) 《四熟》 1.仏教の書とそれ以外の書。2.国内の書物と外国の書物のこと。
・無い時の辛抱、有る時の倹約(ないときのしんぼう、あるときのけんやく) 金がないときは、少々不自由でも借金などせずじっと我慢し、あるときには、浪費せず節約を心掛けよということ。
・無い腹を探られる(ないはらをさぐられる) 悪くもない腹の中を病気でもあるように検査されるという意味で、身に覚えのないことで疑いを掛けられること。 類:●痛くもない腹を探られる
・無い物強請り(ないものねだり) 1.そこにない物を、ねだって欲しがること。2.実現が難しいのを、承知しているはずなのにせがむこと。 類:●できない相談 例:「食べたケーキを戻せなどと、無い物強請りはするな」
・内憂外患(ないゆうがいかん) 《四熟》 国内の憂うべき事態や、外国との間に生じる煩(わずら)わしい事態の総体。内外の心配事。