−なけ(nake)−
・投げ打つ(なげうつ)・擲つ・抛つ 1.物を投げ付けて相手を打つ。投げ付ける。 用例:日本書紀−神代紀・上「其の杖(みつえ)をなげうてて」 2.惜しげもなく差し出す。また、心残りなく捨ててしまう。 類:●投げ捨てる●放擲(ほうてき)する 用例:虎明本狂言・布施無経「身命ざいをなげうって伝法善とほっせば」
・嘆きの色(なげきのいろ) 嘆き悲しむ様子。 ★和歌などでは、「なげき」の「き」を「木」「薪」にかけてもいう<国語大辞典(小)>
・嘆きの壁(なげきのかべ) エルサレムの西側の城壁の一部の呼称。 ★ここで多数のユダヤ人がローマ軍によって殺害され、そのため夜間、この壁は嘆きの涙を流すといわれた<国語大辞典(小)>
・嘆きの霧(なげきのつゆ) 溜め息を吐くときに出る息。愁嘆(しゅうたん)が深い様子を霧に喩えて言う言葉。
・投げ出す(なげだす) 1.投げて外へ出す。放り出す。 用例:太平記−二八「抛続松(なげたいまつ)屏より外へ投出(ナゲタシ)投出」 2.投げるように前へ突き出す。また、無造作に置く。 例:「足を投げ出す」 3.命や財産・権利などを、惜しげもなく差し出す。 類:●擲つ 例:「財産を投げ出す」 4.事が完了しないのに、途中で諦(あきら)めて止(や)めてしまう。放棄する。 例:「仕事を途中で投げ出す」 5.持ち出す。提出する。 用例:虎明本狂言・宗論「日本にはびこる程のほうもんぢゃ程にやれやれいかひ事をなげだひた」
・投げ所を見たら落ち所を見るな(なげどをみたらおちどをみるな) その起こりを知ったら、その結果まで追及するものではないということ。ものごとは程々が良く、末の末まで追及してはいけない。
・なけ無し(なけなし) あるかないかであること。あるというのは名ばかりであること。ほとんどないこと。 例:「なけなしの金をはたく」 用例:談・八景聞取法問−一「なけなしの銭で気をはって料理して」
・投げ遣り(なげやり) 心を込めないでものごとをすること。仕事などを途中でほうっておくような無責任な態度を取ること。もうどうなっても構わないといった態度をすること。 類:●なおざり●捨て鉢