−なこ(nako)−
・仲人の空言(なこうどのそらごと)[=七嘘(ななうそ)・嘘八百(うそはっぴゃく)] 媒酌人は、縁談を成立させるために、双方の長所ばかりを挙げて、欠点を隠し、取り繕(つくろ)った話をするところから、仲人の話には嘘や誇張(こちょう)が多く、当てにならないということ。
・仲人は宵の口(なこうどはよいのくち)[=宵の内・宵の程] 媒酌人の仕事というものは結婚の夜の宵で終わるものであるから、長居せず早く引き上げるのが良いということ。
・名残り惜しい(なごりおしい) 過ぎ去るものごとに心惹(ひ)かれ、長く留めたいと願う。また、別離が辛く心残りである。 用例:古今六帖−六「菊の花名残おしくも思ほゆるかな」
・名残りの杯(なごりのさかずき) 別れを惜しみながら酌(く)み交わす杯。 類:●別離の杯
・名残りの袖(なごりのそで) 名残りを惜しむことを「袖を分かつ」に掛けて言った言葉。別れを惜しむこと。
・名残りの月(なごりのそで) 1.夜明けの空に残っている月。有明けの月。2.陰暦九月十三夜の月のこと。前月十五夜の名月に対してその年の観月最後の月とするところからいう。後の名月。
・名残りの雪(なごりのゆき) 1.春先まで消え残っている雪。2.春になってから降る雪。