−なら(nara)−
・習い性と成る(ならいせいとなる) 習慣は、身に付いてしまえば終(しま)いには天性のようなものになる。 類:●習慣は第二の天性●習慣は自然の如し 出典:「書経−太甲・上」「[玄+玄]乃不義、習与性成」
・習うより慣れろ(ならうよりなれろ)[=慣れよ] 改まって習うより、自然に慣れる方が効果がある。 類:●Practice makes perfect.(練習は完成を生む)●Custom
makes all things easy.(慣れれば何でも容易になる)<「英⇔日」対照・名言ことわざ辞典>
・鳴らす(ならす) 1.鳴るようにする。音を立てさせる。響かせる。 例:「咽喉(のど)を鳴らす」 用例:源氏−若紫「妻戸をならして」 2.放屁する。おならをする。 用例:大鏡−二「いとたかやかにならして侍けるに」 3.名前などを知れ渡らせる。評判を取る。 例:「裏の世界で鳴らした人」 用例:虎寛本狂言・武悪「此世では、はがねをならいた侍が」 4.遍(あまね)く知らせる。広く聞こえさせる。 例:「罪を鳴らす」 5.取立てて言う。言い立てる。 例:「不平を鳴らす」 用例の出典:武悪(ぶあく) 狂言。各流。太郎冠者は主人に不奉公な武悪を成敗するように命じられるが、殺すに忍びず逃がす。ところが、武悪は鳥辺野で太郎冠者を連れた主人に見付かってしまう。武悪は一計を案じて幽霊になり、あの世での主人の亡父の話をし、父を懐かしむ主人から太刀(たち)や扇を貰う。
・成らず者(ならずもの) 1.暮らしが思うようにならない者。生活が不如意(ふにょい)な者。 2.生活態度がだらしなく、手の付けようがないほど質(たち)の悪い者。どうしようもない者。 類:●道楽者●ならずめ 3.定職がなく、放浪して悪事を働く者。 類:●破落戸(ごろつき)●無頼漢●やくざ
・成らぬ堪忍するが堪忍(ならぬかんにんするがかんにん) 忍ぶことができない堪忍を、それでもじっと堪えることこそ、本当の堪忍というものである。 ★「なる」は、できるの意<国語大辞典(小)>
・習わぬ経は読めぬ(ならわぬきょうはよめぬ) 習ったことのない難しいお経など読めるはずがない。知識も経験もないことは、やれと言われてもできるものではないということの喩え。いろは歌留多(大坂・尾張)にあった言葉。 反:■門前の小僧習わぬ経を読む■勧学院の雀は蒙求を囀る