−なし(nasi)−
・済し崩し(なしくずし) 1.借金などの返済を一度でなく、数回に分けて少しずつ返してゆくこと。2.転じて、ものごとを一度にしないで、少しずつ片付けてゆくこと。徐々に行なうこと。 例:「済し崩しに既成事実が作られる」 ★「済す」は、返済するの意。「崩す」は、少しずつ行なうの意。
・梨の礫(なしのつぶて) 音沙汰(おとさた)がないこと。音信がないこと。 例:「毎日メールを送っているのに向こうからは梨の礫だ」 ★投げた礫(つぶて)はかえらないところから、「梨」を「無し」にかけて語呂を合わせていう語<国語大辞典(小)>
・馴染みては豕も可愛い(なじみてはいのこもかわいい) 傍(そば)に置いて慣れ親しむと、臭い豚の子であっても愛しくなるものである。どのような者でも、近くにいて親しむと情が移って愛しく思うようになるということの喩え。
・馴染みを掛く(なじみをかく) 気に入った娼妓のところへ男が通い続けること。