−ねく(neku)−
・寝首を掻く(ねくびをかく) 1.眠っている人を襲って首を切り取る。 例:「寝返った部下に寝首を掻かれた」 ★卑怯な手段とされた<学研国語大辞典> 2.転じて、卑怯な計略を用いて、相手を陥(おとしい)れる。油断させておいて陥れる。 例:「リストラされた中堅どころは、寝首を掻かれたようなものである」
・根腐る(ねぐさる) 1.食物などが腐る。 用例:多聞院日記−永禄11年5月21日「うどんの粉をねくさらせぬは」 2.余命幾許も(いくばく)ない。命運尽き果てる。多くは、「命が根腐る」の形で、人を罵(ののし)って言う。 用例:浄・浦島年代記−入部の纜「ねぐさって死に来たか」 3.性根(しょうね)が腐る。多く、「根性が根腐る」の形で使う。 用例:浄・菖蒲前操弦−二「根性迄がねぐさったか」 用例の出典@:多聞院日記(たもんいんにっき) 興福寺の学侶の多聞院英俊法印の日記。刊本5冊。原本は散逸し写本が興福寺に残る。当代の社会経済資料として珍重されるが、茶湯に関する資料も豊富。特に北野大茶会、利休磔刑とその罪因の記事は注目を惹く。 用例の出典A:浦島年代記(うらしまねんだいき) 浄瑠璃。時代物。近松門左衛門。享保7年(1722)。親子2代に渡り、大亀を助ける浦島。その浦島と竜宮城の乙姫とのやりとりも<近松門左衛門でござーい!> 用例の出典B:菖蒲前操弦(あやめのまえみさおのゆみはり) 浄瑠璃。3巻。竹田出雲 ・吉田冠子 ・中邑閏助 ・近松半二 ・三好松洛。宝暦4年(1754)竹本座初演。・・・詳細調査中。