−ねし(nesi)−
・螺子が緩む(ねじがゆるむ) 緊張が緩(ゆる)んで気が抜け、だらしなくなる。 類:●弛(たる)む
・捻じ込む(ねじこむ) 1.捻じって嵌(は)めこむ。捻じり入れる。2.強引に押し込む。また、無造作に入れる。 例:「金をポケットに捻じ込む」 用例:浄・丹波与作待夜の小室節−中「そんなら是で拾貫分。相場は十三木綿巾着ねぢこんでこそ帰りける」 3.相手の失言や失敗などを捉えて詰(なじ)る。また、文句を言いに押し掛ける。強く抗議する。 例:「隣家から捻じ込まれる」 4.押し入る。入り込む。 用例:伎・高麗大和皇白浪−五立「二三百両、是斎めに掴ませて、後の月から捻(ネ)ぢこんだも」  用例の出典@:丹波与作待夜の小室節(たんばよさくまつよのこむろぶし)浄瑠璃、世話物。3段。近松門左衛門。宝永5年(1708)大坂竹本座初演。丹波由留木(ゆるぎ)家の調姫の乳人滋野井(しげのい)と、別れた夫与作との間の子三吉をめぐる悲劇、そして与作・関の小万の恋を扱ったもの。滋野井子別れの段が有名。 用例の出典A:高麗大和皇白浪(こまやまとくもいのしらなみ) 歌舞伎。四世鶴屋南北。文化6年(1809)。5幕。石川五右衛門もの。五右衛門夫婦が、我が子恋しさに騙(かた)りを働く。
・捻じ伏せる(ねじふせる) 1.腕などを捻じって倒し、相手を押さえ付ける。 用例:浄・国性爺合戦−五「すきをあらせず滅多打ち、ねぢふせねぢふせ縛りつけ」 例:「引ったくりを捻じ伏せる」 2.強引なやり方で相手を屈伏させる。強引に相手を支配下に置く。 例:「反対派を捻じ伏せた」
・螺子を巻く(ねじをまく) 気持ちが緩(ゆる)んだとき、注意したり叱ったりして、改めさせる。 類:●螺子を巻き直す