−のし(nosi)−
・伸し上がる(のしあがる) 1.人の弱みに付け込んで威張る。 類:●付け上がる 用例:浄・淀鯉出世滝徳−上「のしあがった面見れば」 2.のさばって上へあがる。横柄(おうへい)に構えて上へあがる。 用例:浄・心中万年草−中「蒲団にのしあがり」 3.他人を抑えて地位が次第に昇る。身代が次第に豊かになる。 例:「丁稚から伸し上がって番頭になる」 用例の出典:心中万年草(しんじゅうまんねんそう) 浄瑠璃。世話物。3段。近松門左衛門。宝永5年(1708)大坂竹本座初演。高野山吉祥院の寺小姓成田久米之助と雑賀屋(さいかや)の娘お梅との高野山での心中を扱ったもの。
・熨斗を付ける(のしをつける)[=添(そ)える] 喜んで他人に物を与える意志を表わす。 例:「熨斗を付けて呉れてやる」 参考:熨斗(のし) 四角い色紙を細長い六角形(上は広く下は狭い)にし、襞(ひだ)を付けて折り畳み、中に熨斗鮑(あわび)の細片を貼り付けたもの。贈物・進物に添えた。