−のと(noto)−
・喉が渇く(のどがかわく) 1.咽喉に水気がなくなって、水などが欲しくなる。2.見たものがどうしても欲しくなる。人の美しい衣装や持ち物などを羨(うらや)み、欲しがる。
・喉が鳴る(のどがなる) 美味そうなものなどを見て、食べたくてうずうずする。甚だしく欲求が起こる。 類:●涎を垂らす
・喉から手が出る(のどからてがでる) 1.ひどく食べたいときの喩え。2.欲しくて堪らないときの喩え。 例:「そのチケットが喉から手が出るほど欲しい」
・喉口を干す(のどくちをほす) 咽喉や口に入るものがないという意味から、家族などに食物を与えないで、ひもじい思いをさせること。
・喉の鎖(のどのくさり) 咽喉のこと。人の命の繋ぎとなる鎖という意味を込めて「鎖」と付けたもの。
・喉の下へ入る(のどのしたへはいる) 人を扇動して、自分が利を占めること。また、媚(こ)び諂(へつら)って巧く取り入ること。
・喉元思案(のどもとじあん) 胸の深いところでじっくり考えたのでない、極めて浅はかな考え。 類:●鼻先思案●鼻の先知恵
・喉元過ぎれば熱さを忘れる(のどもとすぎればあつさをわすれる)
・喉を通らない(のどをとおらない) 1.食物などを飲み下せない。2.傷心や心配事などのため、また、興奮や疲れなどのために、食欲がまったく湧かない。 例:「恋煩いで食事が喉を通らない」
・喉を鳴らす(のどをならす) 腹が空いているときに、旨いものを見て唾を飲み込み、咽喉でゴクリと音を立てる様子。欲求が甚(はなは)だしい様子。
・喉を吹き切る(のどをふききる) 艱難辛苦を諭(さと)して激励したりする言葉。 ★咽喉を痛め声を嗄らして後、更にそれを乗り越えて練習を続け、初めて味わいのある声が出るに至るという日本音曲の練習過程を示した言葉<国語慣用句辞典(集)>
・喉をして背を拊つ(のどをやくしてせをうつ) 戦(いくさ)の戦術の一つ。前後から急所を攻めて、避ける道がないようにする。 出典:「史記−劉敬叔孫通列伝」