−おこ(oko)−
・お声掛かり(おこえがかり) 身分や地位の高い人から、特別な命令や処遇を受けること。また、それを受けた人。 例:「社長のお声掛り」
・痴がましい(おこがましい)・烏滸がましい・尾籠がましい 1.いかにも馬鹿馬鹿しくて、笑いを誘う。馬鹿げている。みっとも無い。いい物笑いになりそうだ。 類:●馬鹿馬鹿しい●みっともない 用例:落窪−一「形うちふくれて、いとをこがましと」 用例:徒然草−234「ありのままに言はんはをこがましとにや」 2.差し出がましい。出過ぎている。生意気(なまいき)だ。思い上がっている。癪(しゃく)に障(さわ)る  類:●用例:浄・神霊矢口渡‐一「佞人共の計ひよな。ハアおこがましや片腹いたや」 用例:伎・青砥稿花紅彩画−三幕「天に替って窮民を救ふといふもおこがましいが」 ★『青砥稿花紅彩画』日本駄右衛門の「問われて名乗るもおこがましいが」で始まる台詞は有名。 ★「烏滸」「尾籠」はヲコ(痴)にあてた表音表記<国語大辞典(小)> 参考:烏滸の芸(おこのげい) 猿楽芸の趣向の一つ。滑稽な物真似演芸。これを芸術化したものが狂言のおかしみだと言われる。中央アジアの烏許水(シル河)流域から伝来した芸に由来する。 用例の出典:青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ) 歌舞伎脚本。世話物。5幕。河竹黙阿弥。文久2年(1862)江戸市村座初演。日本駄右衛門を頭とする弁天小僧、忠信利平、赤星重三、南郷力丸の五盗賊の物語。通称「白浪五人男」。
・行ない澄ます(おこないすます) 1.仏道の戒めを守り、心を清くして修行に励む。戒行に専心して心を澄ます。 用例:承応版狭衣−三下「行ひすまし給へるけはひ、いみじうあはれなり」 2.神妙らしく振る舞う。殊勝らしくする。 類:●取り澄ます 例:「その当座は行ないすましている」 用例の出典:狭衣物語(さごろもものがたり)物語。4巻。作者については、源頼国の娘の寉子内親王宣旨(ばいしないしんのうせんじ)説が定説で、大弐三位説は否定されている。延久・承保ころ、院政以前の成立。狭衣大将の、いとこの源氏宮とのとげられぬ恋を中心に、女二宮や飛鳥井の姫君との悲恋のさまを述べる。「源氏物語」の影響が濃い。狭衣。
・奢る者は心嘗に貧し(おごるものはこころつねにまずし) 贅沢を好む者は、常に心に不満がある。 出典:「譚子化書−倹化」 出典:譚子化書(たんしかしょ) 道家の書。譚景昇撰。・・・調査中。
・驕る平家は久しからず(おごるへいけはひさしからず) 「平家物語」の冒頭の「驕れる人も久しからず」から出来た言葉。自分の地位などを頼みとして勝手な振る舞いをするものは、遠からず衰え滅ぶということ。
・驕る者久しからず(おごるものひさしからず)