−おお2(oo2)−
・大鍋の底は撫でても三杯(おおなべのそこはなでてもさんばい) 大鍋の底に残った汁物は、もう終わりと思っても三杯分くらいは残っているものである。規模が大きいと何もかもが大きいということの喩え。 類:●古川に水絶えず
・大盤振舞い(おおばんぶるまい) 1.江戸時代、正月に民家で親類縁者を招いて催した宴。 類:●大饗応●盛饗 2.御馳走や祝儀などを、気前良く施(ほどこ)すこと。盛大な持て成し。 類:●椀飯振舞い ★「おうばんぶるまい(椀飯振舞)」から転じて「大盤」などの字を当てるようになったもの<国語大辞典(小)>
・大船に乗る(おおぶねにのる) 信頼できるものに任せ切って安心する。危険な状況がなくなって安心できるようになる。 用例:浄・平仮名盛衰記−三「そこでおらは一たすかり大船に乗た心」 用例の出典:平仮名盛衰記(ひらがなせいすいき) 浄瑠璃。時代物。5段。文耕堂・三好松洛・浅田可啓・竹田小出雲・千前軒合作。元文4年(1739)大坂竹本座初演。「源平盛衰記」から取材し、木曾義仲の討死から一ノ谷の合戦までを背景に、梶原源太景季と腰元千鳥との恋を描く「源太勘当」や、義仲の遺臣樋口次郎兼光の忠節を描く「逆櫓」などを中心に脚色。
・大船も小穴から沈む(おおぶねもこあなからしずむ) 大事も初めは小事から起こるので、些細なことも忽(ゆるが)せにしてはならない。 類:●小事を軽んずるなかれ●千里の堤も蟻の穴から●小事は大事
・大風呂敷を広げる(おおぶろしきをひろげる) 現実の状況に釣り合わないような誇大なことを言ったり、誇張した計画をしたりする。 類:●大言壮語する●大口を叩く●骨箱を叩く●頤(おとがい)を叩く●御大層をまける
・大見得を切る(おおみえをきる) 役者が舞台で大きな見得(みえ)を切るということから、大袈裟なしぐさや言葉によって自信のほどを示し、相手を圧倒する。
・大向こうを唸らせる(おおむこうをうならせる) 役者などが、劇場の大向こうにいる観客に感嘆の声を出させる。また、大衆の賞賛を博(はく)する。
・大目玉を食う(おおめだまをくう)[=頂戴(ちょうだい)する] 酷く叱られる。 例:「父親から大目玉を食う」 ★目上の人から睨(にら)み付けられることから。
・大目に見る(おおめにみる) 寛大に対処すること。大雑把に見ること。 用例:浄・心中刃は氷の朔日−上「身ぬけのならぬわけ有と、大目にみて下されて」
・大雪に飢渇なし(おおゆきにきかつなし・けかちなし) 大雪が降った年は、水や食べ物に困ることはない。雪が多く降るのは豊年の前兆であるということ。 類:●雪は豊年の瑞●雪は五殻の精
・大童(おおわらわ) 1.元服(げんぷく)の年齢を過ぎても髪を束ねず、幼童のようにしている姿。2.髪の結びが解(と)けて、乱れて垂れること。また、物がそのように乱れた様子。 類:●乱髪 用例:平治−中「冑も落ちて大わらはになり給ふ」 3.髪を振り乱して一所懸命に奮戦する様子。夢中になって事をすること。 例:「開店準備で大童だ」