−おさ(osa)−
・お下がり(おさがり) 1.雨が降ることを指す女房詞(にょうぼうことば)。また、雨のこと。 ★特に、俳諧では「御降り」と書き、元旦または正月三が日に降る雨や雪を指す。降れば豊年の印とされ、めでたいものとされた。 2.神仏の供物(くもつ)を下げたもの。また、客に出した食物の残り。3.目上の人から頂戴した使い古しの衣服や品もの。転じて、兄姉が使い古して、弟妹が使用する衣類や履物など。 類:●お古 4.京都の言葉で、都会から地方へ行くこと。 類:●下向 5.神霊が身体に乗り移ること。神下ろし。
・お盛ん(おさかん) 1.健康、商売、行動などが好調・活動的である。尊敬して言う。 例:「益々お盛んのようで結構ですね」 2.男女の、付き合いが盛んである。冷やかし気味に言う。 例:「真昼間からお盛んなことで」
・お先棒を担ぐ(おさきぼうをかつぐ) 軽々しく人の手先となってものごとをする。 類:●提灯を持つ
・御先真っ暗(おさきまっくら) 1.先の見通しがまったく付かない状態。また、先のことを考えないで無闇(むやみ)に事を行なうこと。 類:●無手法 用例:滑・浮世風呂−四「諸事おさき真暗な内が、勝利を得ます」 例:「リストラされてお先真っ暗だ」 2.その事にまったく通じていないこと。 類:●不案内 用例:黄・啌多雁取帳「道具の方はおさきまっくら」
・お座敷が掛かる(おざしきがかかる) 芸者、芸人などが客に呼ばれるということから、人から招かれること。何かに参加するように誘われること。 類:●口が掛かる
・お里が知れる(おさとがしれる) 言葉遣いや動作などから、その人の育ちや経歴がばれる。本性が曝け出される。
・幼友達(おさなともだち) 幼い時の友達。 類:●幼馴染み●竹馬の友
・幼馴染み(おさななじみ) 幼い時に親しみ馴れていたこと。また、幼少の頃に仲良く遊んだ人。 類:●昔馴染み
・お座形(おざなり)・お座成り ものごとを好い加減にすること。その場逃れで誠意がないこと。 用例:雑俳・柳多留−五八「お座なりに芸子調子を合はせてる」 例:「お座成りな返答」
・納まりが付く(おさまりがつく) 1.事件や問題が巧く解決する。穏やかな結末になる。2.ものごとの釣り合いが取れる。安定する。 類:●一件落着
・おさらば 1.別れの挨拶を丁寧に言う言葉。2.縁を切ること、去ることを多少ふざけて言う。
・おさらばになる 関係がそれっきりになる。別れる。絶交する。
・おさらばをする 死んでいくことをふざけて言う言葉。 例:「この世からおさらばする」
・お三どん(おさんどん) 1.「お三」は、台所で働く下女の通称。炊事婦のこと。 ★「爨(さん)」(飯をたく意)から、また「御三の間」の「御三」から、世間にありふれた娘の名「おさん(=三番目ノ女)」からなどの説がある<大辞林(三)> 2.台所での仕事。炊事。飯炊き。