−およ(oyo)−
・泳がす(およがす)・泳がせる 1.水泳させる。自由にさせておく。特に、密かに監視しながら自由に行動させておくこと。 例:「容疑者を泳がせておけ」 2.遊里などで客を遊蕩に深入りさせる。 類:●沖を泳がす 用例:浮・男色大鑑−六「歴歴の帥中間(すいなかま)もおよがされて」
・泳ぎ上手は川で死ぬ(およぎじょうずはかわでしぬ) 泳ぎの達者な者は、兎角(とかく)油断のために川で死ぬことが多いということ。得意な技を持つ者も油断すれば失敗し、そのために却(かえ)って身を滅ぼすものだという喩え。 類:●善く游ぐ者は溺る●川立ちは川で果てる●木登りは木で果てる
・及ばぬ鯉の滝登り(およばぬこいのたきのぼり) 1.「鯉」に「恋」を掛けて、成就しそうにない恋のことを言った洒落(しゃれ)。2.一般に、到底(とうてい)不可能なことや及びも付かないことの喩え。
・及び腰(およびごし) 1.腰を少し折り、物を取ろうと手を伸ばしたときのような、不安定な姿勢。2.比喩的に、自信なさそうなおどおどした様子。また、曖昧(あいまい)な態度。 用例:俳・毛吹草−五「くる春は及こしなり去年今年」 例:「及び腰で反論する」
・お呼びじゃない(およびじゃない)[=でない] 誰からも招かれないという意味の俗語で、仲間に入れたくない、誘いたくないということ。また、関係ない、口出し無用ということ。 例:「お前なんかお呼びじゃない」
・及びも付かない(およびもつかない) とても敵(かな)わない。とうてい及ばない。また、ある段階までとても達するものではない。 例:「腕力では彼には及びも付かない」