−らん(ran)−
・爛柯(らんか) 斧(おの)の柯(え)が爛(くさ)るという意味。 1.囲碁の別称。また、囲碁に耽(ふけ)って、時の経(た)つのを忘れること。 類:●碁打ちに時なし 2.転じて、時を忘れて遊びに夢中になること。 故事:「述異記−上」、「水経注−漸水」 晋の時代、王質(おうしつ)という樵(きこり)が、石の室(むろ)の中で碁を打つ童子たちを見て時を忘れ、気が付いてみると、傍(そば)に置いた斧の柄は朽ちており、家へ帰ってみれば当時の人は誰もいなかった。 ★画題としても使われる。
・乱杭歯(らんぐいば) 乱杭のように、酷く不揃いに生えた歯。歯並びが特に悪い歯。
・濫觴(らんしょう) 細い流れ。流れの源。転じて、ものごとの始まり。起源。 故事:「荀子−子道」および「孔子家語−三恕」に見える、孔子が子路を戒めたことば「昔者江出於岷山、其始出也、其源可以濫觴」 揚子江も源に遡(さかのぼ)れば、觴(さかずき)を濫(うか)べるほどの細流であった。 ★一説に、「濫」はあふれる意で、さかずきをあふれさせるほどのわずかな水流をいうとも<国語大辞典(小)>
・乱臣賊子(らんしんぞくし) 国を乱す臣下と親を害する子。
・乱痴気騒ぎ(らんちきさわぎ) 1.酷く喧(やかま)しい騒ぎ。無茶苦茶な大騒ぎ。2.男女間の嫉妬から起こる激しい喧嘩。 類:●痴話喧嘩
・藍田玉を生ず(らんでんたまをしょうず)[=出だす] 藍田(陝西省藍田県)の地から美しい玉が産出されたということで、名門の家に賢い子が生まれたことを讃える言葉。父と子を共に褒(ほ)めて言う。 故事:「三国志−呉志・諸葛恪伝」「孫権見而奇之、謂瑾曰、藍田生玉、真不虚也」 孫権が、諸葛恪(かく)の優れた才能を褒めて、その父の瑾(きん・子瑜=亮の兄)に言った言葉。
・乱飛乱外(らんぴらんがい・らんびらんがい・らっぴらんがい) 入り乱れて飛び交うこと。あちこちと動き回ること。転じて、乱雑な。また、無法な。
・乱暴狼藉(らんぼうろうぜき) 《四熟》 1.荒々しい振る舞いをしたり、道理に外れた無法な行ないをすること。 類:●落花狼藉 ★「狼藉」は、狼が草を藉(し)いて寝た跡の草の乱れた状態。 2.粗野な言動を取ること。