−らち(rati)−
・埒明かず屋(らちあかずや) 埒が明かない人。特に、掛け買いなどで、代金の支払いが悪い人を罵(ののし)って呼ぶ。 類:●埒明けず屋
・埒が明く(らちがあく)[=明ける] ものごとが捗(はかど)る。てきぱきと事が運ぶ。決まりが着く。 類:●片付く  例:「こんな事をしていても埒が明かない」 補注:語源については、一説に、賀茂の競馬(くらべうま)で柵(=埒)が外され、やっと馬が場内に引き入れられてくることからというが、その他諸説ある。
・埒も無い(らちもない)[=が無い] 1.秩序がなく、筋道や理由がたたない。めちゃくちゃでばかばかしい。2.しまりがない。とりとめがなく、つまらない。たわいもない。 類:●体(たい)がない●くだらない 例:「埒もないお世辞は無用に」 ★この「らち」は「次(らっし)」の変化した語とする説もある<国語大辞典(小)>
・埒を明ける(らちをあける)[=付ける] 1.ものごとを巧く説明する。弁明する。[日葡辞書] 2.ものごとに決まりを着ける。捗(はかど)るようにする。
・埒を越える(らちをこえる)[=破る] 法や掟(おきて)を破る。道理に反する。