−らつ(ratu)−
・落花枝に帰らず、破鏡再び照らさず(らっかえだにかえらず、はきょうふたたびてらさず) 散り落ちた花は二度と枝に戻ることがなく、壊れた鏡は元のように照らすことがないの意。一度失われたり破れたりしたものは再び元に復することはない。転じて、一度過ぎ去った時間は再び帰らない。また、死んだ者は再びこの世に生き返らない。 類:●覆水盆に返らず●破鏡再び照らさず 出典:「伝燈録−17」「破鏡不重照、落花難上枝」
・落花情あれども流水意なし(らっかじょうあれどもりゅうすいいなし)[=心あれども〜][=情なし] 散る花は流れに従う気持ちがあるが、川の水は知らない顔で流れて行くということ。一方には情があるが、相手に通じないことの喩え。 出典:白居易の詩「落花不語空辞樹、流水無心自入池」
・落花微塵(らっかみじん) 散り落ちる花や、細かい塵(ちり)のように、微細でいかにも軽そうなこと。また、細かく散り散りになること。
・落花流水(らっかりゅうすい) 1.散り落ちる花と流れる水。2.落花は流水に従って流れたいと思い、流水は落花を浮かべて流れたいと思うという意味。男に女を慕う心があれば、女も思う情を生じて受け入れること。男女が互いに思い合う情があること。お互いに慕い合うこと。
・落花狼藉(らっかろうぜき) 1.花が散り乱れること。また、花を散らし乱すこと。2.転じて、物が散り乱れる様子や散り乱すことの喩え。また、女性を花に喩えて、婦女子に乱暴を働くことにも言う。
・辣韮食って口拭う(らっきょうくってくちぬぐう) 1.辣韮は一種の臭気があるから、いくら知らんを顔しても、食べたらすぐ分かってしまう。2.転じて、善からぬことをして分かるまいと考えるのは浅はかな考えで、やがて発覚してしまうものである。
・海獺の皮(らっこのかわ) ラッコの毛皮は、撫で付けるとどの方向へも靡(なび)くところから、上下誰に対しても従順な人のこと。他人の言い成りになる人のこと。
・喇叭を吹く(らっぱをふく) 自分の力量以上に大きなことを言ったり、ものごとを誇張して言ったりすること。 類:●大言壮語する●法螺を吹く
・喇叭飲み(らっぱのみ) 直接瓶(びん)に口を付けて、喇叭を吹くような恰好で中の液体を飲むこと。
・喇叭吹き(らっぱふき) 1.喇叭を吹く人。喇叭を吹く役目の人。喇叭手。2.法螺(ほら)を吹く人。大言を吐く人。虚言を言う人。 類:●法螺吹き