−りん(rin)−
・麟角(りんかく) 1.想像上の動物である麒麟(きりん)の角。2.また、極めて稀(まれ)なものごと。
・林間に酒を煖めて紅葉を焼く(りんかんにさけをあたためてこうようをたく) 林の中で紅葉した落ち葉を集めて燃やし、酒を温(あたた)めて酌(く)み、秋の風情を賞する。 出典:白居易「送王十八帰山寄題仙遊寺詩」
・臨機応変(りんきおうへん) 機に臨(のぞ)み変化に応じて、適切な手段を施すこと。 出典:(中国古典には「臨機応変」そのままの用例は見当たらない)「南史−梁宗室・上」「怒曰、吾自臨機制変、勿多言」、「唐書−季勣伝」「料敵応変、皆契事機」
・悋気は女の七つ道具(りんきはおんなのななつどうぐ) 焼き餅は女の武器であり、男を操縦する手段であるということ。 類:●悋気嫉妬は女の常
・綸言汗の如し(りんげんあせのごとし) 君主の言は、一度出た汗が再び体内に戻らないように、一度口から出たら取り消すことができない。 用例:平家−三「天子には戯れの詞なし。綸言汗の如しとこそ承れ」 出典:「漢書−劉向伝」「号令如汗、汗出而不反者也」 参考:「礼記−緇衣」「子曰、王言如絲、其出如綸」
・臨済の喝徳山の棒(りんざいのかつとくざんのぼう) 臨済禅師はよく大喝を与え、徳山和尚はよく痛棒を加えたというところから、禅修行が厳しいことを表した言葉。
・輪廻の塵(りんねのちり) この世に人として生まれた身が、価値の無いものだということを、塵に喩えていったもの。
・麟を獲たり(りんをえたり) 『春秋』の最後の文言「春、西狩獲麟」。中国春秋時代魯(ろ)の哀公(あいこう)が狩りで麒麟の雌(めす)を捕らえたという記事に基づく(紀元前481年)。 1.「春秋」がここで終わっていることから、絶筆すること。また、ものごとの終わりの喩え。 類:●獲麟 2.「春秋」に筆を加えたという孔子がやがて死んだことから、一般に、人の死の喩え。臨終。辞世。 出典:「春秋公羊伝−傅」「西狩獲麟、孔子曰、吾道窮矣」<(哀公)西に狩りして麟を獲たり、孔子曰く、吾が道窮まれり>