−りゆ(riyu)−
柳暗花明(りゅうあんかめい) 1.柳が茂ってほの暗く、花が咲いて明るいこと。春の野が美しい景色のこと。2.花柳街のこと。色里のこと。
溜飲が下がる(りゅういんがさがる)[=下りる] 胸がすっきりする。不平・不満や怨みが解消して気が晴れる。 類:●支えが下りる●胸が透く 例:「あいつの鼻を明かせて溜飲が下がった」
流言は智者に止まる(りゅうげんはちしゃにとどまる) 愚かな者は根拠のない噂を受け入れ、他の者にも話たがるが、知者はつまらぬ噂を他人に話すようなことはしないものだということ。 出典:「荀子−二十五」「流丸止於[區+瓦]臾、流言止於智者」
流言飛語(りゅうげんひご)・流言蜚語 世間に広がる根も葉もない噂。根拠のない扇動的な宣伝。 類:●デマ
竜虎相搏つ(りゅうこあいうつ) いずれ劣らない英雄・豪傑・強豪が勝負する。二人の英雄が勝敗を争う。
流行(りゅうこう) 1.流れゆくこと。2.流れるような弁舌。 出典:「韓非子−八姦」 3.世の中に広く行き渡り、行なわれること。 出典:「孟子−公孫丑・上」「孔子曰、徳之流行、速於置郵而伝命」 4.時代と共に絶えず変化してゆくもの。蕉風(しょうふう)俳諧で、その時々やその時代の人々の好みによって新しさを発揮してゆく句体のこと。 反:■不易(ふえき) ★松尾芭蕉の用語。 5.ある現象が急に世間一般に行き渡ること。特に、服装や化粧、世間の評判、または主義・思想や生活上のある様式などが一時的に広く世間で持て囃されて行なわれること。 類:●流行(はやり) 例:「流行を追う」 ★5.は、4.から派生したもの。
流行坎止(りゅうこうかんし) 流れに乗れば行き、険しい所に遭えば留まるという意味で、世が平和なときは出仕し、世が不穏(ふおん)なときは出仕せず民間にいること。 出典:「漢書−賈誼伝」 ★「坎」は、落とし穴のこと。
流産(りゅうざん) 1.胎児が月満たずに死んで生まれること。妊娠七か月未満で胎児が死んで生まれること。2.比喩的に、計画・事業などが途中で駄目になり実現しないこと。 例:「改革法案が流産する」
竜集(りゅうしゅう・りょうしゅう) 「竜」は木星のこと、「集」は星の宿り。竜星は一年に一回周行するところから、一年のこと。 類:●歳次●竜次 ★多く年号の下に記す語<国語大辞典(小)>
竜驤虎視(りゅうじょうこし) 竜が天に昇り、虎が睨み見るという意味で、威勢がすこぶる盛んで、世の中を睥睨(へいげい)すること。 出典:蜀志→「三国志」
流水腐らず(りゅうすいくさらず) 常に流れている水は、淀んで腐ることがない。常に活動している者は、沈滞したり腐敗したりすることがないということの喩え。 類:●転石苔を生ぜず●A rolling stone gathers no moss.  出典:「呂氏春秋−尽数」「流水不腐、戸枢不蠧、動也」
竜頭蛇尾(りゅうとうだび・りょうとうだび) 頭が竜のようで、尾が蛇のようであること。初めは勢いがあり盛んだが、終わりが揮(ふる)わないことの喩え。 類:●痩せ馬の道急ぎ●尻窄み 反:■初めは処女の如く終わりは脱兎の如し 出典@:五燈会元(ごとうえげん) 禅書。中国宋代。釈晋済の撰とされているが、宋代の書物には慧門(けいもん)の撰としてある。20巻。これは「五燈録」の中から要点を抜粋したもので、禅宗の五家・七宗の人物について書いたものである。五燈とは、呉の道原の「景徳伝燈録」と、後に出た「天聖広燈録」「建中靖国続燈録」「嘉泰普燈録」を云う。 出典A:「碧巌録」
竜に翼を得たる如し(りゅうにつばさをえたるごとし) 強いものに更に強さを加えること。 類:●鬼に金棒●虎に翼
竜の雲を得る如し(りゅうのくもをえるごとし)[=雲に沖(ひい)る如し] 竜が雲を得て昇天するように、英雄豪傑などが機を得て盛んに活躍すること。 ★「沖る」は空高く舞い上がる意<国語大辞典(小)>
竜の駒(りゅうのこま) 竜のように天を駆ける馬。また、極めて優れた馬。
竜の鬚を蟻が狙う(りゅうのひげをありがねらう) 自分の力を顧(かえり)みないで大それたことを望んだり、弱者が強者に立ち向かったりすることの喩え。 類:●蟷螂(とうろう)が斧をもって隆車に向かう
竜の鬚を撫でる(りゅうのひげをなでる) 大きな危険を冒すこと。 ★多く「虎の尾を踏む」と対になって用いられる。
竜は一寸にして昇天の気あり(りゅうはいっすんにしてしょうてんのきあり) 俊才は、幼い時分から非凡な所があるということ。 類:●蛇(じゃ)は一寸にしてその気を得る
柳髪(りゅうはつ) 女の髪の毛が、長くしなやかで美しいことを、風に靡(なび)く柳に喩えた言葉。
竜蟠虎踞(りゅうばんこきょ) 1.竜がとぐろを巻き、虎が蹲(うずくま)るように、豪傑がある場所を根拠地として威勢を振うこと。2.地勢が要害堅固である。 出典:六朝事迹編類(りくちょうじせきへんるい) 地理書。宋の張敦頤撰。・・・調査中。
柳眉を逆立てる(りゅうびをさかだてる)[=蹴立(けた)てる・釣り上げる] 美人が眉を吊り上げて怒る様子。
竜馬の躓き(りゅうめのつまずき) どんな巧みな人にも失敗はある。 類:●猿も木から落ちる
竜門の滝登り(りゅうもんのたきのぼり) 出世すること。
粒粒辛苦(りゅうりゅうしんく) 1.一粒一粒が辛苦の結晶であるということ。米を作る農民の苦労を表わす言葉。2.転じて、こつこつと苦労を積むこと。 類:●刻苦勉励 例:「粒々辛苦の作」
柳緑花紅(りゅうりょくかこう) 柳は緑で、花は紅であること。ものごとが自然のままで、人の手が加えられていないこと。
流連荒亡(りゅうれんこうぼう) 「荒」は貴重な年月を荒(すさ)んで送り、「亡」は政治を怠(おこた)り失うという意味。狩猟や遊興・酒色に耽(ふけ)って家に帰るのを忘れること。転じて、ものごとに耽って溺れること。 出典:「孟子−梁恵王・下」「飲食若流、流連荒亡、為諸侯憂」
劉郎(りゅうろう) 1.中国で、「劉(りゅう)」の姓を持つ男子のこと。2.遊女に溺れて夢中になっている男のこと。 類:●放蕩者 故事:「太平広記−六一」に引く「神仙伝」 劉晨(りゅうしん)は、阮肇(げんちょう)と共に天台山で道に迷い、仙女たちと会ってこれと結婚した。半年ほど過ごしてから、一度家へ帰ってみたいと思い、許しを貰って帰ってみると、7代後の子孫が住んでいたという。 出典:神仙伝(しんせんでん) 列伝。西晋の葛洪(かっこう=抱朴子)撰。先史時代からの神仙になった人々の逸話を集めたもの。
竜を画いて睛を点ず(りゅうをえがいてひとみをてんず) 文章や絵画で、最も重要な箇所に手を加えて、効果を上げること。最後の大切な所に手を加えて、ものごとを完成させること。 類:●画竜点睛 出典:「水衡記」、「歴代名画記−張僧」 出典:水衡記(すいこうき) 地理書。中国、六朝。作者不詳。・・・調査中。
竜を描きて狗に類す(りゅうをえがきてくにるいす) 大きなことを望んだためにとんでもない結果を招いたり、力量で劣る者が優れた人の真似をして、却って無様(ぶざま)になったりすること。 類:●虎を描きて犬に類す