−さか(saka)−
・逆馬に入る(さかうまにいる) 将棋で、王将が相手の三段目以内の陣に入る「入り王」のことを言うが、転じて、人が年齢に逆らって若やぐことを喩えても言う。
・逆恨み(さかうらみ) 1.こちらが恨みに思っている相手から、逆に恨まれる。 例:「逆恨みを受ける」 2.他人からの好意を曲解して、却(かえ)って恨むこと。 例:「忠告したら逆恨みされた」
・座が醒める(ざがさめる)[=白(しら)ける] その場の人々の感興が削(そ)がれる。
・逆さ別れ(さかさわかれ) 当然の順序と違って、子供が親に先だって死ぬこと。 類:●逆様の別れ
・杯を返す(さかずきをかえす) 1.差された杯の酒を飲み干して、その人へ差し返す。返杯する。2.侠客仲間などで、子分が親分に対して縁を切ること。 反:■杯を貰う
・逆立ちしても(さかだちしても) 後ろに打消しの言葉を伴って、どういう手段をとっても到底(とうてい)〜できない。 用例:毎日新聞夕刊S46.5.15「民間デベロッパーがサカ立ちしても、太刀打ちできず」 例:「逆立ちしても天皇にはなれない」 ★「精一杯頑張っても」の意から。
・座が長い(ざがながい) 長い時間座り込んでいるという意味で、訪問してきて中々帰ろうとしない客のこと。 類:●長尻(ながじり)●長っ尻(ながっちり)
・魚は殿様に焼かせよ、餅は乞食に焼かせよ(さかなはとのさまにやかせよ、もちはこじきにやかせよ) 魚はひっくり返さずに弱火でじっくり焼くと上手く焼き上がることから、殿様のようにおっとりした性格の人に焼かせるのが良く、餅はせかせかと頻繁(ひんぱん)に裏返しにして焼くと上手く焼けるものである。適切な加工法は、ものによって異なるものだということ。また、ものごとには向き不向きがあるという喩え。 類:●瓜の皮は大名に剥かせよ、柿の皮は乞食に剥かせよ●適材適所
・逆螺子を食わす(さかねじをくわす)[=食わせる] 非難や抗議を仕掛けてきた者に対して、反対に詰(なじ)る。逆に問い詰める。または、逆手(ぎゃくて・さかて)を取る。 類:●反りを打つ
・坂道を転げるよう(さかみちをころげるよう)[=転がるよう] 1.段々勢いが付いて転がり落ちていく様子。2.転じて、人などが加速度的に堕落していく様子。状況が益々悪くなっていく様子。 例:「40の声を聞くと坂道を転がるように衰える」
・盛りが付く(さかりがつく) 動物が、一定の時期に発情すること。 例:「盛りが付いた猫のよう」
・逆を食わす(さかをくわす) → 逆螺子を食わす