−さき(saki)−
・先が思い遣られる(さきがおもいやられる) 将来が心配である。良くない状態になるのではないかと案じられる。 例:「算数で苦労しているようでは先が思い遣られる」
・先が見える(さきがみえる) 1.将来のことについて見通す能力がある。2.将来どうなるか予想が付く。 類:●目に見える ★悲観的予想についていうことが多い<国語大辞典(小)> 3.期間に亘(わた)った仕事などが終りに近付く。 類:●目鼻が付く 例:「景気回復もやっと先が見えてきた」
・先立つ(さきだつ) 1.真っ先に起こる。他のことより先に起こる。第一となる。先んずる。 用例:伊勢−一六「つひに尼になりて、姉のさきたちてなりたる所へ行くを」 例:「涙が先立つ」 2.先に死ぬ。 用例:源氏−桐壺「限りあらむ道にも、後れさきだたじと契(ちぎ)らせ給ひけるを」 例:「先立つ不孝をお許しください」 3.真っ先に必要になる。 例:「先立つものは金」
・先立つもの(さきだつもの) お金のこと。 ★先ず第一に必要なもの、という意味から。
・先走る(さきばしる) 1.先頭を走る。2.他人より先になる。先んじて行なう。 用例:浄・平家女護島−二「いかめしげに先走独ぬきん出何とする」 3.不確かな判断に基づいて、他人を出し抜いた言動をする。また、事実を確かめる前に、独り善がりに判断したり行動したりする。 例:「先走って失敗をする」 4.取引市場で、相場が材料の実現より先に騰貴(とうき)したり下落したりする。
・先棒担ぎ(さきぼうかつぎ) 人の先に立って騒ぎ回ること。また、その人。
・先棒を振る(さきぼうをふる)[=に立つ] 人々の先に立ってものごとをする。
・先を争う(さきをあらそう) 我先にと互いに競い合う。一番になろうと争う。
・鷺を烏(さぎをからす) 明らかに白いものを、無理矢理に黒いと言い張るように、ものの道理をわざと反対に言い曲げること。不合理なことを強引に主張すること。 類:●烏を鷺●鹿を指して馬と言う●這っても黒豆
・先を越す(さきをこす)[=潜(くぐ)る] 相手の考えなどを察して相手より先に手を打つ。 類:●先を潜る●先を回す●先手を打つ●先を取る
・先を読む(さきをよむ) 将来に起こることを予測・推測する。
・先んずれば人を制す(さきんずればひとをせいす)