−せせ(sese)−
・せせかましい 1.こせこせしている。性急である。 類:●せせこましい 2.下品で、詮索(せんさく)好きで、風変わりである。〔日葡辞書〕
・せせくり合う 1.男女が互いに戯れる。いちゃいちゃする。ちちくり合う。 用例:浮・新色五巻書−四「三人せせくりあい、続狂言見る内懐に手を入れ」 2.互いに押しあいへしあいする。また、互いに競う。せり合う。 用例:浄・十二段−三「我も我もと引のけつきのけせせくりあひ」 用例の出典@:新色五巻書(しんしょくごかんしょ) 浮世草紙。元禄11年(1698)。西沢一風。・・・詳細調査中。 用例の出典A:十二段(じゅうにだん) 浄瑠璃。近松門左衛門。元禄3年(1690)竹本座初演。「十二段草子」に、謡曲「張良」「熊坂」「隅田川」などを加えて脚色したもの。鞍馬山の牛若丸と金売り吉次の奥州下りやその途中の浄瑠璃姫との出会いなど描いた。
・せせこましい 1.物が周(まわ)りに多くあったりして狭くて余地がない。ゆとりがなくて窮屈である。狭苦しい。 例:「せせこましい家」 2.些細なことに拘(こだわ)り、心にゆとりがない。性質がこせこせしている。気が小さい。 用例:浄・娥歌かるた−一「経政さまもこましゃくれて、<略>せせこましうてこちはいや」 例:「料簡(りょうけん)がせせこましい」
・是是非非(ぜぜひひ) 一定の立場に囚(とら)われず、良いことをはっきり良いとし、悪い事を悪いと公平な立場で判断すること。 例:「是是非非主義」 出典:「荀子−修身」「是是非非、謂之知、非是是非、謂之愚」
・せせら笑う(せせらわらう) 1.相手を小馬鹿にして笑う。嘲(あざ)笑う。 類:●せせ笑う 用例:浄・平仮名盛衰記−二「平次景高せせら笑ひ」 2.人やものごとを小馬鹿にする。悪く言う。見下(みくだ)す。軽蔑する。