−せた(seta)−
・世帯染みる(せたいじみる) 世帯持ち特有の考え方を持ったり、それらしい態度になる。また、世帯持ちの苦労から、地味で老(ふ)けて見える。 類:●所帯(しょたい)染みる
・世帯に迫る(せたいにせまる) 生活が貧しく困窮している様子。
・世帯仏法腹念仏(せたいぶっぽうはらねんぶつ) 仏法も念仏も衣食のためにするものだということ。単に「世帯仏法」とも言う。 用例:浄・今宮心中−上「世帯仏法腹念仏、口に食ふが一大事」 用例の出典:今宮心中(いまみやしんじゅう) 浄瑠璃。近松門左衛門。正徳元年(1711)。針子の女きさと相愛の手代二郎兵衛が、女の親が恋敵に書いた結婚証文を主家の戸棚から盗み、破り捨てるが、誤って大事な商売の証文まで破り、2人は首を括(くく)って死ぬ<近松門左衛門でござーい!>
・世帯を破る(せたいをやぶる) 生活苦や喧嘩などで離婚する。世帯を解消する。 用例:浮・好色五人女−1「世帯やぶる時分暇の状は取ておく男なしぢやに」