−しあ(sia)−
・仕上げが肝心(しあげがかんじん) ものごとは途中よりも、最後の出来映えが大切であるということ。
・仕上げを御覧じろ(しあげをごろうじろ) 「細工は流々仕上げを御覧じろ」の略。十分に工夫技巧を凝らしているから、遣り方についてとやかく言わないで、出来上がりを見てから批評して呉れということ。
・思案投げ首(しあんなげくび) 色々考えても名案が浮かばず、困り切って首を傾(かし)げていること。 例:「理事長も思案投げ首の体(てい)だ」
・思案に余る(しあんにあまる)[=尽(つ)きる] いくら考えても良い考えが浮かばない。分別ができない。類:●思い余る
・思案に落ちない(しあんにおちない) 納得がいかない。 類:●腑に落ちない 用例:人情・仮名文章娘節用−三「思案に落(オチ)ない事でもあって、一人で心労してゐると」 用例の出典:仮名文章娘節用(かなまじりむすめせつよう) 人情本。曲山人。3編9冊。天保2(1831)年〜5年。浄瑠璃・歌舞伎に取材した小三・金五郎の恋愛を小説化したもの。鎌倉の芸者小三はかつての愛人仮名家金五郎と再会し、一子を儲けて幸せであったが、義理に行き詰まって自殺する。
・思案に落ちる(しあんにおちる)[=落ち付く] よく理解できる。納得がいく。
・思案に暮れる(しあんにくれる) どうしようかと考え倦(あぐ)む。迷って考えが纏(まと)まらない。 類:●思案の投げ首
・思案に沈む(しあんにしずむ)[=塞(ふさ)がる] 考えに沈む。深く考え込む。
・思案の外(しあんのほか) 思慮や分別が届かないところ。色恋は常識では考えられないものだ。 類:●恋は思案の外