−しけ(sike)−
・しけ込む(しけこむ) 1.こっそり入り込む。遊郭や料理屋に入り込む。また、男女が一緒に泊まる。 例:「ホテルにしけ込む」 用例:滑・膝栗毛−四「密夫めがしけこんでけつかるは」 2.金がないために家でじっとしている。 ★時化(しけ)に遭った船が港に入ることから、という説。
・時化る(しける)・湿気る 1.悪天候で海が荒れる。また、海が荒れて不漁になる。2.興業などの、客の入りが悪い。また、品物の売行きが悪い。3.不景気である。懐(ふところ)具合いが乏(とぼ)しくなる。金回りが悪い。4.けちである。 例:「時化てやがるな」 5.塞(ふさ)ぎ込む。 類:●悄気(しょげ)る 用例:名語記−六「人の気色のしけたる」 6.湿る。 ★「時化」は当て字<国語大辞典(小)>
・巵言(しげん) 対象に応じて自由に変化する表現。調子が良い言葉。 ★一説に、「巵」は「支」と音が通い、支離の意で、ばらばらで首尾一貫しない言葉の意<国語大辞典(小)> 参照:「荘子−寓言」 「巵」は丸い盃(さかずき)で、入れる酒の量によって傾きが変わるようにその時の条件でどうにでもなる意。