−しる(siru)−
・印ばかり(しるしばかり) わずかにしるしとなるほど。ほんの少しだけ。いささか。かたちばかり。 例:「印ばかりのお礼」
・知る人ぞ知る(しるひとぞしる) 多くの人に知られてはいないが、一部の人にはその真価は十分に理解されている。ものの趣(おもむき)を解する人には分かる。 用例:古今−三八「色をも香をもしる人ぞ知る」 例:「これは知る人ぞ知る名品だ」
・知る者は言わず言う者は知らず(しるものはいわずいうものはしらず) 深く事に通じた人はみだりに口に出して言わないが、やたらと発言する人は却って良く知らない。 用例:「老子−五六章」「知者不言、言者不知」
・知る由もない(しるよしもない) 知るための手掛かりも方法もない。 例:「出張中の夫は知る由もない」
・汁を吸うても同罪(しるをすうてもどうざい) 汁をちょっと啜(すす)っただけでも、中身の具を全部食べた人と同じ罪を負うべきである。少しでも悪事に関われば、その罪は同じだということ。