−しよう(さ)1(siyou3-1)−
・常山の蛇勢(じょうざんのだせい)[=蛇(へび)] 1.先陣と後陣、左翼と右翼などが相互に連絡し、攻撃にも防御にも助け合う陣法。2.ものごとが首尾一貫していること。特に、文章の前後が緊密に照応し、首尾が一貫していること。 故事:「孫子−九地篇」 常山に住む率然という両頭の蛇は、首を打たれれば尾が助け、尾を打たれれば首が助け、胴を打たれれば、首・尾が共に助けたという。
・正直一遍(しょうじきいっぺん) 正直だけが取り柄(え)で、特別な才能や働きがないこと。ただ正直なだけで、臨機応変の才能がないこと。 類:●阿呆律儀●馬鹿正直
・正直の頭に神宿る(しょうじきのこうべにかみやどる)
・正直は一生の宝(しょうじきはいっしょうのたから) 正直にしていると他人から信用を受け、結局自分が幸せになれる。人間の真の幸福は正直によって齎(もたら)されるもので、正直は一生を通じて大切に守るべき宝である。 類:●正直は最良の策●正直の頭に神宿る●He
is wise that honest. 反:■正直者が馬鹿を見る■横着栄耀(おうちゃくえいよう)
・正直者は馬鹿を見る(しょうじきものはばかをみる) 正直にばかり生きていると、いつも他人に出し抜かれてしまう。こつこつ働いても報(むく)われない。たまには嘘や方便を使っても良い。
・生死長夜(しょうじじょうや) 仏教用語。前世の業(ごう)の深さによって生き死にを繰り返す迷いの世界を、長い夜の夢に喩えた言葉。 類:●無明長夜●無明の闇●生死の闇
・笑止千万(しょうしせんばん) 1.いかにも気の毒なこと。 用例:仮・可笑記−三「御身をうつけの様にとりさた仕る。笑止千万」 2.非常に馬鹿馬鹿しく、笑うべきこと。 類:●傍ら痛い●片腹痛い●ちゃんちゃら可笑しい 用例:談・風流志道軒伝−四「徇虱には徇のしらみを尋るといふ、古人の詞に違ひなき、笑止千万なる国にぞ有ける」
・生死即涅槃(しょうじそくねはん) 仏教用語。無差別平等の道理を知る真実智から見れば、生滅を繰り返す人間の生を離れて涅槃なく、涅槃を離れた生滅というものも在り得ない。煩悩(ぼんのう)を持つ衆生(しゆじよう)の在り方と悟りを開いた仏の世界とは相い対立するものではなく、実は同一の世界なのだということ。現実肯定的な大乗仏教の立場を強調した語。
・生死の海(しょうじのうみ)[=苦海(くがい)・大海(たいかい)] 仏教用語。生死流転(るてん)の迷いの境界を海に喩えた言葉。 類:●生死海
・生死の到来(しょうじのとうらい) 死ぬべきときが来ること。
・生死の眠り(しょうじのねむり) 生死流転(るてん)の境界をそれと気付かない迷い。
・生死の闇(しょうじのやみ) → 生死長夜
・小事は大事(しょうじはだいじ) 大事も初めは小事から起こるので、些細なことも忽(ゆるが)せにしてはならない。 類:●小事を軽んずるなかれ●千里の堤も蟻の穴から●大船も小穴から沈む
・生死無常(しょうじむじょう) 仏教用語。人の生死は無常であること。人生が儚いこと。 類:●生死不定 用例:末灯鈔「生死無常のことはり、詳しく如来の説き置かせおはしまして候ふうへは」 用例の出典:末灯鈔(まっとうしょう?)=親鸞聖人御消息(しんらんしょうにんごしょうそく) 消息集。従覚上人編。鎌倉時代。親鸞聖人の手紙22通を纏めたもの。消息集には他に、『御消息集』(6通・善性編)、『血脈文集』(5通・編者未詳)、『御消息集』(18通・編者未詳)などがある。
・盛者必衰(じょうしゃひっすい) 勢いが盛んな者でも、終(つい)には必ず衰えるということ。この世は無常であるということを示したもの。 用例:平家−一「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理(ことわり)をあらはす」
・生者必滅(しょうじゃひつめつ) 仏教用語。生命あるものは必ず死ぬということ。人生の無常、世の中の儚(はかな)さを表わす言葉。 出典:「大般涅槃経」
・常住坐臥(じょうじゅうざが) 1.座っているときも寝ている時も、いつも。2.特別なことがない、日常普通のとき。 類:●行住坐臥●常住不断●普段●平生 ★「行住坐臥(ぎょうじゅうざが)」の「行住」を「常住」と混同して用いられるようになった語<国語大辞典(小)>
・常常綺羅の晴れ着なし(じょうじょうきらのはれぎなし)[=常常良しの〜] いつも上等の美しい着物で着飾っているために、肝心なときに着る衣服がない。 用例:滑・浮世床−初「銭右衛門大きな面(つら)をして絹布(おかいこ)にくるまつてゐても常常綺羅の晴着なしだ」 参考:替え着なしの晴れ着なし
・掌上に運らす(しょうじょうにめぐらす) 手のひらに物を転がす。容易(たやす)く自分の思うようにすること。 出典:「孟子−公・上」「治天下可運之掌上」
・蕭牆の患(しょうしょうのうれい・うれえ) 蕭牆は囲いのこと。転じて、一家一族の身内の意味。一家一門などの内部に存在する揉(も)め事。 類:●蕭牆の災い●内輪揉め 出典:「韓非子−用人」
・霄壤の差(しょうじょうのさ)[=違い] 霄壤は、天と地のこと。天と地との隔たりのような大きな隔たりのこと。非常に大きな相違のこと。 類:●雲泥の差●月と鼈(すっぽん)
・蕭牆憂患(しょうしょうゆうかん) 《四熟》 家庭や組織などの内部に心配ごとがあること。
・生死流転(しょうじるてん) 仏教用語。煩悩を捨てきれず、解脱(げだつ)することもなく、生死を重ねて、絶えることなく、三界六道の迷界を果てもなく巡(めぐ)ること。 類:●流転輪廻
・生死を離る(しょうじをはなる)[=出(い)ず] 仏教用語。煩悩の迷いの境界を捨て、涅槃の悟りに達し、生死流転(るてん)を繰り返す苦界から脱する。悟りを開くこと。 類:●解脱(げだつ)する