−そい(soi)−
・添い合わす(そいあわす) 夫婦になって連れ添うこと。
・添い立つ(そいたつ) 面倒を見るために付き添う。後見する。 類:●傅(かしず)く 用例:能因本枕−九六「そひたちたらん人の心騒ぎぬべしかし」 用例の出典:能因本枕草子(のういんぼんまくらのそうし) 詳しくは伝能因所持本。能因が所持していた枕草子。ほかに、三巻本・前田本・堺本がある。・・・詳細調査中。 人物:能因(のういん) 平安後期の僧侶、歌人。中古三十六歌仙の一人。988〜?。俗名、橘永(ながやす)。はじめ融因、のち能因と号した。和歌を藤原長能に学び、歌道師承の先蹤と言われ、和歌の道に偏執的に傾倒した。自撰歌集「能因法師集」、私撰集「玄々集」、歌学書「能因歌枕」などがある。
・添い遂げる(そいとげる) 1.夫婦になる。困難を押して夫婦になる。 用例:雑俳・柳多留−三「添とけてのぞけばこわい清水寺」 例:「周囲の反対を押し切って添い遂げる」 2.夫婦となって、一生暮らす。死ぬまで夫婦でいる。 用例:人情・春色梅児誉美−四「たがひに始終真実に、添ひとげやうといふわけの女があらば」 用例の出典:春色梅児誉美(しゅんしょくうめごよみ) 人情本。4編12冊。為永春水。挿絵柳川重信・重山。天保3(1832)〜4年刊。時代を鎌倉とし、伝奇的な枠組を持つが、内実は江戸深川の花柳界を背景に描いた写実的風俗小説。「いき」「はり」「あだ」といった近世後期の美意識を具現する人物を活写して、定型を確立した作品。