−そん(son)−
・損がいく(そんがいく) 損をする。損失を受ける。
・蹲踞(そんきょ) 1.蹲(うずくま)ること。2.昔、貴人が通行する時、両膝を折って蹲り、頭を垂れて行なった礼。また、後世では、貴人の面前を過ぎる時、膝と手を座に付けて会釈すること。3.相撲や剣道などの試合で、相手と向き合って礼をする時にとる基本姿勢。爪先立ちで踵(かかと)の上に腰を下ろし、膝を開いて上体を正して重心を安定させる。 ★片膝を床に着けることもある<国語大辞典(小)>
・損して得取れ(そんしてとくとれ) 一時は損をするものの、それが結局将来の得になるという意味で、当面損をすることによって将来その損を補(おぎな)って余りある大きな利益に繋(つな)がる。 類:●損をして利を見よ●損すれば得をする●損せぬ人に儲けなし
・損して恥掻く(そんしてはじかく) 損をした上に更に恥を掻くということから、散々な目に遭うことの喩え。 類:●損の上に恥●損の上塗り●踏んだり蹴ったり●泣き面に蜂●弱り目に祟り目
・存じながら(ぞんじながら) 心に思っていながら、という意味で、知っていながらできなかっらことを弁解するときに使う。
・存じ寄り(ぞんじより) 1.考えていること。意見。所存。見込み。 例:「存じ寄りを申し上げる」 2.「知り合い、知人、知己」の謙譲語。 例:「存じ寄りの家」
・存じも寄らず(ぞんじもよらず) 考えてもいないこと。思いも寄らないとこと。 類:●思い掛けず
・損者三友(そんしゃさんゆう) 付き合って損になる三種の人。安易な道を取る人、他人に媚びる人、口先ばかりの人をいう。便辟(べんぺき)・善柔(ぜんじゅう)・便佞(べんねい)。 反:■益者三友 出典:「論語−季氏」「益者三友、損者三友。友直、友諒、友多聞、 益矣」
・そんじょそこら 本来「そこら」を漠然とさし示した言い方であるが、現代ではむしろ強調した言い方として用いられる。 例:「そんじょそこらにはない品物」 ★「そんじょ」は、「その定(じよう)」の転である「そんじょう」からの変化。
・存すれども亡を忘れず(そんすれどもぼうをわすれず) 今は確かに存在しているが、いつ亡びるか分からないということを忘れてはならない。国にせよ物にせよ、栄えたものはいつか亡びるものだということ。 出典:「易経−繋辞・下」「君子安而不忘危、存而不忘亡、治而不忘乱」
・損せぬ人に儲けなし(そんせぬひとにもうけなし) 損を覚悟しなければ、大儲けもできないということ。 類:●損して得取れ●損は儲けの始め●損をして利を見よ●損をせねば儲けもない●The person that loses is a merchant as well as the person that gains.
・樽俎折衝(そんそせっしょう) 1.酒席の談笑の中で平和的に交渉を進め、相手方の気勢を躱(か)わして有利に交渉すること。外交上の談判(だんぱん)。 類:●折衝 出典「新序−雑事・一」「夫不出於樽俎之間、而知千里之外、其晏子之謂也。可謂折衝矣」 ★「樽俎」は、酒が入った樽と生贄(いけにえ)の肉が盛られた台のこと。「折衝」は、衝突してくる敵軍を折(くじ)き止めるくという意味。 ★孔子の言葉に「樽俎の間を出でずして、千里の外を知るとはに、それ晏子の謂いなり。折衝すと謂うべし」というものがある。 2.転じて、相手方との交渉の駆け引き。 類:●駆け引き 参考:晏子春秋(あんししゅんじゅう) 中国の春秋時代の斉の宰相、晏嬰(あんえい)の言行録。紀元前500年頃かと考えられるが、完成は戦国時代か。8編、内篇(6六篇)と外篇(2篇)。斉の景公や孔子などにも影響を与えたといわれる。「晏子」。
・存亡の機(そんぼうのき)[=秋(とき)] 生き残るか滅亡するかの重大な時機、場合。 出典:「韓非子−十過」「合諸侯不可無礼、此存亡之機也」 用例:諸葛亮「前出師表」「益州疲敝、此誠危急存亡之秋」
・損友(そんゆう) 交際していると自分を損なうことになる友人。 類:●損者 反:■益友 出典:「論語−季氏」「孔子曰、益者三友、損者三友」
・損を掛ける(そんをかける) 損を被(こうむ)らせる。相手に損失を与える。