−そり(sori)−
・反り打ち返す(そりうちかえす) 腰の刀の反りの向きを変え、すぐ抜けるように構える。 類:●反りを打つ●反りを返す 用例:浄・千本桜「是非奥へふん込むと反り打ち返して」
用例の出典:義経千本桜(よしつねせんぼんざくら) 浄瑠璃。時代物。5段。竹田出雲(二世)・三好松洛・並木宗輔合作。延享4年(1747)大坂竹本座初演。義経伝説中、堀川夜討・大物浦(だいもつのうら)・吉野落に題材を取り、平知盛・維盛・教経らがそれぞれ名を変えて生き延びていたとする平家の後日物語。二段目の切「大物浦合戦」(通称「碇知盛(いかりとももり)」)、三段目の切「鮓屋(すしや)」(通称「いがみの権太」)、四段目の中・切「川連館(かわつらやかた)」(通称「狐忠信(きつねただのぶ)」)が有名。「仮名手本忠臣蔵」「菅原伝授手習鑑」と共に浄瑠璃の三大傑作とされる。
・反りが合う(そりがあう) 刀の反り具合が鞘(さや)に合うという意味から、気心がぴったりと会うこと。 類:●馬が合う●意気投合する●意気相投ず
・反りが合わぬ(そりがあわぬ) 刀の反りが鞘(さや)に合わないということで、気心が合わない。 例:「あの2人は全く反りが合わない」
・反り身になる(そりみになる) 身体を少し後ろへ反り返らせる。得意になったり、威張ったりするときの喩え。
・反りを合わせる(そりをあわせる) 刀の反り具合いを鞘に合わせるという意味で、相手の気質や調子に、自分を合わせること。
・反りを打つ(そりをうつ) 1.太刀の刃を下にして、鞘尻(さやじり)を高く反り返し、すぐ抜けるように身構える。 類:●反り打ち返す 2.反り返らせる。反ったように曲げる。3.逆捩(さかねじ)を食わせる。 類:●反抗する