−すり(suri)−
・擂り粉木で芋を盛る(すりこぎでいもをもる)[=腹を切る] 丸い棒で丸い芋を皿に盛りつけようとしてもできないということ。不可能なことの喩え。 類:●杓子で腹を切る
・擂り粉木に羽が生える(すりこぎにはねがはえる) 有り得ないこと。
・擂り粉木の年は後へ寄る(すりこぎのとしはあとへよる) 樹木は年を経ると伸びて高くなるが、擂り粉木は反対に、古くなると短くなる。
・擂り粉木を食わぬ者はない(すりこぎをくわぬものはない) 味噌を擂(す)ると必ず擂り粉木も削られて味噌に混じることから、身分の上下を問わず、味噌汁を飲まない者はいないということ。
・刷り込み(すりこみ) 動物学者のK・ローレンツが提唱した動物の学習の一種。ある学習には最適の時期があり、その時期に脳に強く焼きつけられたものの効果は高い持続性を持ち、やり直しができないというもの。 人物:ローレンツ(コンラッド) 比較行動学者。オーストリア生まれ、ドイツ人。1903−89。離巣性の鳥類が孵化後の一定期間(臨界期)に出会うた動く対象物を親と見なしてに追従する傾向があることを発見し、刻印付け(インプリンティング)と呼んだ。1973年、ティンバーゲンらと共にノーベル医学・生理学賞を受賞した。