−たふ(tahu)−
・だぶつく 1.水などが溢(あふ)れる。また、あふれそうになって、容器の中で揺れ動く。だぶだぶする。 用例:大淵代抄−三「波風も一句に吹き収って生死海はそっともたぶづかぬぞ」 例:「水を飲み過ぎて腹がだぶつく」 2.衣服などが大き過ぎて身体に合わず、だぶだぶする。 例:「ズボンがだぶつく」 3.物品や金銭などが出回り過ぎて余る。 類:●あり余る 例:「米がだぶつく」 用例:雑俳・伊勢冠付「金・たぶ付て居る鴻の池」 用例の出典@:大淵代抄(だいえんだいしょう) 禅門抄物。・・・調査中。 用例の出典A:伊勢冠付集(いせかむりづけしゅう) 雑俳。・・・調査中。
・誑かす(たぶらかす) 巧(うま)いことを言ったり、誤魔化したりして人を騙(だま)す。欺(あざむ)く。 用例:観智院本三宝絵−中「是は世を狂(タフラ)かすあしき物なり」 ★「たぶろかす(誑)」の変化<国語大辞典(小)> 用例の出典:三宝絵詞(さんぼうえことば) 平安中期の仏教説話集。3巻。源為憲。永観2年(984)成立。冷泉院第二皇女尊子内親王が永観元年(983)17歳で出家の時撰進したといわれる。上巻は釈迦の本生談、中巻は広く日本の僧俗18人の事歴。大部分は日本霊異記による。下巻は月次に仏教行事(法会)の来歴を解説して説話を加えて平易に説いた仏教入門書。今昔物語集や古本説話集の先駆をなすもの。本来は絵を伴ったらしいが、散逸して本文だけ現存している。
・懦夫をして立たしむ(だふをしてたたしむ) 意気地なしの男にさえ、志を立てさせるほど立派な言動であること。 出典:「孟子−万・下」「故聞伯夷之風者、頑夫廉、懦夫有立志」 ★孟子が、中国殷末周初の賢人・伯夷(はくい)の清廉さを評して言ったもの。
・多分に漏れぬ(たぶんにもれぬ) 他の大部分の人と同様である。例外ではない。 類:●御多分に漏れず 例:「御多分に漏れず」というように使う場合が多い。