−たま(な)(tama5)−
・玉成す(たまなす) 1.玉のように立派である。玉のように見える。 用例:浮・好色一代女−一「玉(タマ)なす金盃」 2.汗や涙が、大粒の玉のような形となって盛んに出る。 例:「玉なす汗を拭う」
・玉に掛ける(たまにかける) 策略に掛ける。騙(だま)す。
・玉に瑕(たまにきず)
・玉に使う(たまにつかう) 騙(だま)す材料にする。策略の手段として使う。
・偶に出る子は風に遭う(たまにでるこはかぜにあう) 普段(ふだん)家に閉じ篭もってばかりいる子が外へ出掛けてみると、その日に限って強風が吹くものである。やりつけないことをすると、大失敗をしたり酷(ひど)い目に遭ったりするものだという喩え。
・玉の緒(たまのお) 「玉」は「魂(たま)」に通じ、霊魂が身から離れないよう繋ぎ止めておく紐を意味する。転じて、命。生命。 類:●息の緒
・玉の顔(たまのかんばせ・かおばせ) 玉のように美しい顔。極めて美しい顔。 類:●玉顔(ぎょくがん)
・玉の声(たまのこえ) 1.美しい声。また、詩文などの美しい文章。 類:●玉声(ぎょくせい) 2.鈴の異称。
・玉の輿(たまのこし) 1.貴人が乗る立派な美しい輿。2.身分の低い女が貴人の立派な輿に乗るということから、女が婚姻などによって富貴な身分を得ること。3.葬礼の輿。
・玉の輿に乗る(たまのこしにのる) 貧しい、または、身分の低い女が、金持ちや貴人の妻になること。
・玉の杯底無きがごとし(たまのさかずきそこなきがごとし) 外見がとても美しくて立派なものなのに、最も肝心な部分が欠けていることの喩え。
・玉の塵(たまのちり) 雪の異称。 類:●玉塵(ぎょくじん)
・玉の枢(たまのとぼそ) 玉のように美しい扉。転じて、美しい住居のこと。
・玉の砌(たまのみぎり) 1.玉を敷いたように美しい石畳。また、美しい庭のこと。2.天皇・法皇のお傍(そば)。高貴な方がいるところ。