−たま(を)(tamawo)−
・璧を懐いて罪あり(たまをいだいてつみあり)・玉を〜 身分不相応の物を持ったり、不相応のことをしたりすると、兎角(とかく)禍(わざわい)を招き易いということ(周のことわざ)。 類:●持ったが病 出典:「春秋左氏伝−桓公十年」「周諺有之、匹夫無罪、懐璧其罪」
・だまを呉れる(だまをくれる)[=やる] 凧揚げのときのように、ものを操る糸を伸ばすこと。転じて、騙(だま)すこと。誤魔化すこと。 用例:雑俳・川柳評万句合−安永八「色むすめたはこのけふでだまをくれ」
・だまを食わす(だまをくわす) 1.「だま」は「騙(だま)す」という語の語幹。人を騙すこと。 用例:滑・浮世床−初「此中の晩もだまを食わした)」 2.「だま」は、凧を糸で上手に操る[俚言集覧]という意味で、相手を自分の思い通りにすること。約束事などを違(たが)えること。
・玉を転がすよう(たまをころがすよう) 音や声の高く澄んだ響きの喩え。特に、美しい声のことを指す。 類:●鈴を転がすよう
・玉を敷く(たまをしく) 美しい玉を敷く。また、美しい玉石を敷き並べたようである。
・だまを出す(だまをだす) 凧の糸を出しきることから、心の底まで曝(さら)け出すこと。
・玉を衒いて石を賈る(たまをてらいていしをうる) 1.立派な玉を見せておいて、実際はつまらない石を売り付ける。いかにも値打ちがあるかのように見せ掛けて、実際は値打ちのないものを売る喩え。 類:●羊頭狗肉 2.見せ掛けや触れ込みは立派だが、実質が伴なっていないことの喩え。 出典:「法言−問道」「衒玉而賈石者、其狙詐乎」 ★「衒(てら)う」は見せびらかす意。
・玉を磨く(たまをみがく) 玉を磨くように美しくする。玉を磨くように立派にする。立派に育てる。