−たん(さ)(tan3)−
・単細胞(たんさいぼう) 1.単一の細胞。一つの細胞から成り立っている生物。2.比喩的に、思想や考え方が単純な人。ものごとを一面的に捉(とら)えて、なんでも単純化してしまう人。 例:「新聞が全て正しいと信じる単細胞」
・箪食壺漿(たんしこしょう) 竹製の器に盛った食物と、瓢(ひさご)や壺に入れた飲み物のこと。転じて、飲食物を携(たずさ)えて軍隊などを歓迎すること。 出典:「孟子−梁恵王・下」
・単糸線とならず(たんしせんとならず) 糸は縒(よ)り合わせなければ物にならないということで、人間は一人だけでは、生きてゆくことも、事を成し遂げることもできないということ。 類:●弧掌(こしょう)鳴らし難し●片手で錐は揉めぬ
・断じて敢行すれば鬼神もこれを避く(だんじてかんこうすればきじんもこれをさく)・行なえば〜 強く決心して断行すれば、鬼神も路を避け、なにものもそれを妨げ得ない。 類:●成敗は決断にあり●石に立つ矢のためしあり 出典:「史記−李斯伝」 秦の始皇帝が急死したとき、宦官の趙高(ちょうこう)が第二子の胡亥(こがい)に即位を決心させようとして言った言葉。
・男子の一言金鉄の如し(だんしのいちごんきんてつのごとし) 男が一旦口に出して言ったことは、金や鉄のように堅(かた)く揺るぎないものであって、絶対に破られることがあってはならないということ。 類:●武士の誓詞は金鉄の如し●金諾●武士の一言●武士に二言はない●My
word is my bond. ★「金鉄」は、堅固でしっかりしている喩え。また、頑(かたく)なで非情な喩え。
・箪食瓢飲(たんしひょういん) 竹器に盛った飯と、瓢(ひさご)に入れた飲み物。簡素な飲食物のこと。また、貧しい生活に満足すること。 類:●一箪の食一瓢の飲 出典:「論語−雍也」「賢哉、回也。一箪食一瓢飲、在陋巷、人不堪其憂、、回也、不改其楽」
・男子三日会わざれば刮目して見よ(だんしみっかあわざればかつもくしてみよ) 「刮目」は、目を擦(こす)って良く見るということ。 1.男の子は三日も会わないでいると驚くほど成長しているものだという意味で、人の学業や仕事・人間性などがいかに向上したか、良く見なさいということ。 出典:三国志の『呉書』 ★呂蒙伝」呂蒙(りょもう)が魯粛に言った言葉。 参考:「呉下の阿蒙」 2.或いは、どのように成功・成就するかを注目して待ちなさいということ。 類:●刮目して待つ
・男女七歳にして席を同じゅうせず(だんじょしちさいにしてせきをおなじゅうせず) 七歳にもなれば男女の別を正しくすべきである。 出典:「礼記−内則」「七年男女、不同席、不共食」 ★「席」は、布団のことで、7歳になったら同じ布団で眠らせてはいけないということ。
・淡水の交わり(たんすいのまじわり)[=交情(こうじょう)」 君子同士の交友。淡泊でしかも変わることのない友情。 出典:「荘子・山水」
・箪笥の肥やし(たんすのこやし) 買ったはいいが、殆ど着ることもなく箪笥に仕舞い込まれている衣料。 ★箪笥の内容ばかりを充実させるもの、ということから。
・丹誠無二(たんせいむに) 他に類例のないほど、偽りのない誠実な心を込めて、ものごとを成し遂げようとすること。 類:●赤心無比
・丹精を凝らす(たんせいをこらす)[=尽くす] 真心を込めて、一つの事を行なう。一心に精を出す。 類:●丹精を致す●丹精を尽くす
・旦夕に迫る(たんせきにせまる) 今晩か、明朝かというほどに時機や危急が迫る。時に、臨終のときが迫っているときに使う。 類:●命(めい)旦夕に迫る
石の儲け(たんせきのもうけ)[=貯(たくわ)え] 「石」の「石」は中国古代の量目の単位、「」は二石。人が担(かつ)ぐことのできる程度の量のこと。僅(わず)かな穀物の蓄え。また、僅かな貯蓄。 出典:「漢書−揚雄伝」
石の禄(たんせきのろく) 僅(わず)かな給与。少しばかりの扶持(ふち)。