−たん(ま)(tan7)−
・断末魔(だんまつま) 仏教用語。 1.死に際。臨終(りんじゅう)。2.息を引き取るときの苦しみ。 用例:浄・曾根崎心中−道行「だんまつまの四苦八苦」 ★「末魔」は梵marmanの音訳。死節、死穴と訳す。体内に特殊な末摩と呼ばれる極小の部分があって、命の終わるときにはこれが分解して苦痛を生じ、死に至るという<国語大辞典(小)>
・たんまり 1.ゆったりとした様子。満足な様子。 用例:滑・浮世風呂−二「たんまりと湯へも這入れません」 2.十分に多いこと。たくさん。 類:●どっさり 用例:人情・春情花の朧夜−二「首尾よくいけば礼は沢山(タンマリ)」 例:「手間賃をたんまりせしめる」 ★寛政から文政・天保へかけての流行語という<国語大辞典(小)> 用例の出典:春情花の朧夜(しゅんじょうはなのおぼろよ) 人情本、艶本。吾妻雄兎子(吾妻男一丁・梅亭金鵞)。墨摺中本3冊。梅亭金鵞晩年の作で、人気は相当あったが、「真情春雨衣」に較べて文学的価値は低い、と言うのが一般的な評価。 参考:真情春雨衣(しんじょうはるさめぎぬ) 艶本。吾妻雄兎子。人情本風の墨摺3編9冊の中本。