−たつ(tatu)−
・達者趣を嫌わず(たっしゃおもむきをきらわず) ものごとの奥を極(きわ)めた達人は、なにごとにも風雅な趣きを感じ取れるものだ。
・達者作り(たっしゃづくり) 生まれながらにして健康なこと。体の作りが丈夫なこと。
・達人は大観す(たつじんはたいかんす) 達人は小事に惑わされることなく、ものごとの全体を良く見極め、正しく判断して、誤ることがない。 参照:「怺冠子−世兵」 出典:怺冠子(かっかんし) 3巻。宋。著者・成立年代ともに不詳。陸佃(りくでん1042〜1102)解 。道家・法家の思想を元としながら、刑名家など諸家の説を交えた書。 ★「怺」とは雉(きじ)に似た野鳥で、その羽で飾った冠をかぶっていた人を豁冠子と呼んだのであろう<学研国語大辞典>
・立つ瀬がない(たつせがない) 自分の立場がない。面目を失う。立場を失い、苦境に陥(おちい)る。 例:「それでは私の立つ瀬がない」
・獺多魚擾(だったぎょじょう) かはうそが多ければ、魚は恐れて乱れる。役人を多くすると、その応対に民衆が苦労するということの喩え。 出典:「抱朴子−詰鮑」「獺多則魚擾、鷹衆則鳥乱」
・タッチの差(たっちのさ) 「タッチ」はスポーツでゴールや人の身体・ボールなどに触れることをいう。主に、水泳や競走などで、ゴールに手や身体が触れる一瞬の違いを言い、転じて、「タッチの差で負ける」というように、ほんの僅かの後れで、目標に届かなかったり間に合わなかったりしたような場合を表わすのに用いる。 類:●間一髪
・立っているものは親でも使え(たっているものはおやでもつかえ) 急用の時には、誰でも良いから傍(そば)に立っている者を使った方が手っ取り早い。座っている者が手近な人に用事を頼むときいう言葉。
・脱兎の勢い(だっとのいきおい) 逃げていく兎。転じて、極めて迅速な様子。 類:●脱兎の如し
・脱兎の如し(だっとのごとし) 逃げる兎のようにという意味で、逃げ足などが非常に早いこと。 用例:孫子−九地「始めは処女の如く後は脱兎の如し」
・立つ鳥後を濁さず(たつとりあとをにごさず)
・立つ鳥の落つるよう(たつとりのおつるよう) 勢いよく飛んでいる鳥をも落とすような強い力を持っているということ。主として、権力や財力の勢いを指して使う。 類:●飛ぶ鳥を落とす●空飛ぶ鳥も落とす
・手綱を締める(たづなをしめる)[=引き締める] 1.馬の手綱をしっかり締めて上手く操縦する。2.人が勝手な行動をしないように、しっかり注意する。良く監督(かんとく)する。 反:■手綱を緩める
・立つより返事(たつよりへんじ) 人に呼び掛けられたら、立ち上がるよりも先に、先ず返事をしなさいということ。